誰でも選ばれる可能性があり、
1年ごとに裁判員候補者の名簿が
作成される。
事件ごとに候補者が選ばれ、
最終的にくじで6人が選任される流れだ。
2017年に選任された裁判員は、
全国でおよそ5500人で、
選任される確率は1万8000人
に1人程度。
確率は低いが、
その1人への期待は大きい。
>>ちょっとメンタル面の弱い部
分もあるので、殺人事件とか、重
たいのは、ちょっとあれかなと思
うんですけれども、
軽めのものだったらやってみよう
かなっていう。
>>その一方で。
>>裁判員制度はね、
おかしいと思うんですよ。
誰もいてませんよ、知ってる人の中で。
ほんまにやられてるのかどうかも
分かんないし、全くその制度の趣
旨が生かされてないと思うんで、
やめたほうがいいと思いますね。
>>難しいですね。
難しい、
ほんと難しかったですね。
自分の今まで生きてきた体験、経験上の延長でしか判断できないか
ら、それをみんな、
違う人生の人が集まって、
1つの決断を下すっていうのは、
1人ずつの、なんていうの、
重さを感じましたね。
>>10年目に入ったが、まだ理解が広がっていない現状もあるよ
うだ。
6年前、
大阪・ミナミの路上で起きた通り
魔事件。
白昼、男が包丁で、
目の前にいた音楽プロデューサーの南野信吾さんら2人をめった刺
しにした。
人を殺して死刑になりたかった。逮捕後、
そう供述したのは、
無職の礒飛京三被告。
事件の2週間前に刑務所を出たば
かりだった。
1審は裁判員裁判。
死刑か、
無期懲役か。
難しい判断が裁判員に任された。
南野さんの妻、
有紀さんは、裁判員につらさと悲しみを伝えた。
>>私が証言したときに、
証人として立ったときに、
子どもの話をしたとかで、
女性の方が1人いたんですけど、
その方が泣いていたよっていうの
を言ってたんですけど。
裁判員の方だけでなく、
裁判官と犯人に対してなんですけれども、みんなに伝わればいいな
とは思ってました。
>>1か月に及ぶ審理の結果、
裁判員たちは極刑を決断する。
>>被告人は死刑。
>>2人を殺害した無差別殺人と
いう、
凶悪で重大な事案として、
遺族も望んだ死刑判決を言い渡した。
しかし、
一般人の裁判員がいない2審の大阪高裁は、この死刑を破棄。
従前の裁判例から踏み出した特別
な事情を見出すことは困難として、
無期懲役に減刑したのだ。
つまり、
これまでの裁判例と比較して、
死刑は適当ではないと判断した。
>>2審でまさか覆るとはってい
う、
思いもよらなかったです。
だったらもう、
最初から裁判員裁判しなければい
いと、本当に思いました。
導入したのは、
あなたたちでしょっていう、
その司法で取り入れたのに、民意
を、
意見を反映しないで、
何が裁判員裁判だって、本当に思います。
私にとっては、
意味がないです。
>>大阪高裁のプロの裁判官は、
1審判決を破棄しました。
その結果について、
1審で死刑判決を出した裁判員はどう感じたのでしょうか。
>>取材班は1審で実際に裁判員
をした男性に話を聞くことができ
た。
>>席は端から2番目のここに、座ってました。
>>じゃあ、もう実際に、この。