9路線10区間が止まったままです。
多くの人が犠牲となった広島県に
は今も大きな爪痕が。
>>私の後ろ、
橋の方向から大量の土砂が押し寄せて、ここ、川なんですが、
土砂で埋まったようです。
そしてその土砂が、あちら、
線路の方向まで押し寄せ、
線路を埋め尽くしたということです。
>>大きな被害があった近畿と中
国、
九州地方とをつなぐ大動脈、JR
山陽線。
中でも山間部の川沿いを走る、
広島県中部の一部区間
では、
沿線の至る所で土砂の流入や盛り土の崩落が発生。
全面復旧は10月の見通しです。
山陽線の寸断で大きな影響を受けたのが、
関西の物流網です。
>>大阪にあるJRの貨物ターミナルです。
こちらには、
全国から集まったたくさんのコンテナが集積しています。
実はこちらのコンテナ、鉄道の寸
断によって、
九州への輸送ができなくなってい
るのです。
>>山陽線が寸断したことで、
JR貨物では、
全国の1日の輸送量のおよそ3割
に当たる2万7000トンの輸送
が不可能に。
コンテナの中身は、
企業向けの工業製品のほか、
飲料水などの生活物資も含まれています。
鉄道に頼れなくなったJR貨物は、
新たな対策に乗り出しました。
トラックに積み込まれたコンテナ
が向かったのは、
大阪・南港です。
到着したコンテナは、
続々とフェリーの中へ。
鉄道の代わりに、
フェリーで輸送しているのです。
>>可能なかぎり運べる個数として、まずは1日80個で、
できるかぎり運んでおります。
>>しかし、
利用しているフェリーは臨時便。
大量輸送はできないのが現状です。
代替輸送で運べる量は、
運べなくなった輸送量の15%程度にとどまっています。
JR貨物などは、
先ほど、
日本海側を通る山陰線などを使っ
たう回ルートでの輸送を始めるこ
とを明らかにしました。
しかし、早くても1か月先になる
ということです。
災害の危機管理に詳しい専門家は、
インフラ事業者間の密な連携が必
要だと指摘します。
>>被害を受けた輸送ネットワー
クを、
どういうふうにリカバリーするか
っていうのは、
鉄道は鉄道、
道路は道路で別々にやってたらだめなんで、輸送に関係するところ
が集まって、航空輸送もそこに入
って、
どうするっていうことをやらなき
ゃいけない。
災害前にそれをやっていただかな
いと、いざというときにね、
いきなりはできないんですよ。
>>想定外の影響を広範囲にもたらした西日本豪雨。
今回の教訓を次の災害にどう生か
すのか。
早急な対策が求められています。
>>もうすぐ1か月を迎えます。>>そうですね。
1か月になるのに、まだまだ現地
では、
大変な思いされてる方、
いっぱいいらっしゃいますけれども、1つ今、
流通網という話が出ましたので、
それを例にとりますと、ちょっと
私たち、一つ、教訓とすることが
あると思います。
それがこちらなんですね。
南海トラフ地震。
これ、必ず近い将来、起きるとい
われていますので、
今回の豪雨の現場の状況を見なが
ら、
一つ、
この南海トラフ地震の備えということも考えたいと思うんですけれ
ども、南海トラフ地震というのは、
ご存じでしょうけれども、和歌山県の沖合で地震が起きて、
すごい津波が近畿地方を中心に押
し寄せるというものですよね。
それによる流通網への影響、