2018/08/29(水) 22:00〜23:00 高嶺の花#08[解][字][デ]


♪♪~
これより俎上に花を投じる

♪♪~
♪♪~
♪♪~
(高井) 兵馬様。
先ほどより始まっておりますが…

うん



 でも結局は最後だから。

高井) はっ?
師範たちでは
姉妹どちらの作品かは→
判別しかねるんじゃない?
だとしたら…。
交互に一つずつ
 菊の花を置く。
♪♪~
お家元…。

神宮の声) 「どちらの作品かは神のみぞ知る」→
市松さんは
そうおっしゃいましたね。
神とは
 家元です。
つまり
 自分なら必ずどちらの作品か分かる。
分かった上で
ご自分で跡継ぎを決めるのです。
結局
 師範たちは全員 責任逃れ。
♪♪~
見事であった。
♪♪~
♪♪~
えっ…

♪♪~

♪♪~
もう一人の自分…

フッ…
 分かるわけねえ。
あぁ~


風鈴の音)

風鈴の音)

市松) さて これにて→
月島の次期家元として
 内外に→
ななを披露することと相成る


ルリ子)「なな様」とお呼びしなくては。
お待ちください

私の目には
 やはり→
姉の作品のほうが
勝っていると見えました。

ルリ子) なな 何を言うの!お家元の裁定ですよ。
確かに→
ななの完成度はももに及ばぬとはいえる。
しかし

 その危うさ→
内からにじむ
悲鳴のような憤りが点在し→
私は
 ハッとするほど引き込まれたのだよ。
薬は毒から生まれる

よくぞ短い間に
その感性を手に入れたものだと。
一方の
 ももよ。
お前は
 あえてななが選ぶ花材を避け→
その対比で遊ぼうとした

受けて立ったつもりなのだろう

才気
 技量→
決して
妹に負けるものなどないとな。
後ろ生けの妙手などと
褒めそやされて→
いつしか増長したか?
しっとりとした上品な色合いをまといながら その印象は→
高慢であったと言わざるを得ん

はい