10年くらい前に継いで、
そこから3年後ぐらいに火事にな
って燃えて。
店、何とか1年8カ月
たつというころに、おやじが再発して、
途中で入院して、
9月の8日に店オープンして、
その日に、
店も、もう本当寝たきり状態でストレッチャーで運ばれながら、
店を見に来て、◆ここに?
◆そうです。
◆自分の言うたら、
再興したこの店を
どうしても見たいという気持ちが。◆同じようなつくりをしてくれた
ので、それがうれしかったみたいです。
8日の日にオープンして、13日
に亡くなったんです。
◆それは、長いこと、
ここを守ってきたお父さんが、
火事でなくなってしまった。
再興は夢のように思ってたでしょうな。
◆思ってましたね。
なくなって、
それまで、この世界に入ったら、
親の死に目にあうなというのが。
◆それは何でですか。
◆やっぱりお客さんを優先して、
8日から始まって、
亡くなったの13日ですけれども、
予約が当然入ってたりしましたん
で、◆その前に予約が入ってるか
ら。
だから13日に、おやじが亡くな
ったから、ちょっと休ませてくだ
さいは言うなと。
◆その前に言われてたんですか。
大体ずっと、親の死に目に会える
と思うなよと、この商売、優先や
というのをずっと言うてたので。
13日に亡くなってからも、
ずっとあけて。
◆お葬式はどうしたんですか。
◆だから僕は喪主なんですけれど
も、夜、喪主なしで
やってくれと。仕事なんで。
おやじが残してくれたものですか
らね。
これはやらなあかんなと。
◆それだけ逆ろうて、
反発しながらでもお父さん、
職人としての、
尊敬といいますか。
◆そのとき固まりましたよね。こういう事なんやなと。
お客さん、命がけというのは、
お客さんと対する、
お客さんと対峙するとき、命がけ。
うそ偽りがないということですわな。
恐れ入りましたわ。
これ、もらってくださいよ、
となりの人間国宝さん、認定させ
ていただきます。
◆ありがとうございます。
◆厳しく当たったこともありまし
たが、
子を思う気持ちは、やっぱりお父さん。
父が残してくれたこの店を、
何があっても、スッポンのように
食らいつき、
守っていきます。
◆お父さんに何か言いたいとした
ら、
何かありますか。
◆前の店と同じ形の厨房をつくったので、
前の店は2人用なんですよ。
おやじが、
鍋のところ立って、僕が、
まな板のところに立つという、
そのコンビのスタイルの厨房なん
で、立たせたかったなというのは
ありますね。
◆あっぱれ!
◆ということで、
すっぽん料理
遠山の遠山さん。
二代目さんになるんですけれども、40年前からやっているというの
で、老舗ですよね。
6年前に、商店街の火事で、
店が一緒に燃えてしまったという
ことなんですけれども。
そして、5年前に復活したという
ことなんですけれども。
二代目さんで、高校のとき、
ちょっと悪かったのか、勉強しなかったのか、
1年生で中退してしまいまして、
20歳までは、
一生懸命修業も、
ほかのところで修業して、帰ってきたということなんですけれども。
遠山さんのところには
絶対的なルールがありまして、
それはお酒を飲んだら、厨房には