ろに
斑点のついた子犬が5~6匹いた
りする。
でも、手元に来るのは1匹だけとい
うことになると、
ほかの犬たちはどうなっていくん
だろうとか、
堀尾さん、そういうところも考えて
しまいますね?
堀尾≫今回は犬の場合ですけれど
も、
例えば絶滅危惧種なんかの再生に
も役立つし、
あと、さっきの仕組みを見てると、
メスだけでもいいんじゃないかという。
メスの卵子が必要ですよね、でも細
胞から一緒にするんだったら
オスは特に必要じゃなくなっちゃ
う?
≫核遺伝情報を提供するのはオス
でもメスでもいいわけですけど
実際に生んでくれるのはお母さん
ですからね。
堀尾≫メス同士でどんどん増やし
ていくということも可能ですか?
≫クローン動物だけで成り立つ世
界があるんで
あればそうなると思いますが、
なかなか自然界はそうもいかないですね。
国分≫原さん、どこまで人間は許せ
ばいいんだろう、
このクローンというものをという
ところまで来ますね?
≫ゴミの問題も含めて、
最終的な人間の道徳観、
倫理観の問題になってくるんでし
ょうね。
僕は、命あるものは、お亡くなりに
なるタイミングもあるし、
その命を大切にすることの方が、僕
は大切だと思いますけどね。
リセット世代でいったんダメにな
ったら
また新しいものをつくればいいで
はないかという
感覚になったら、よくない世の中に
なったいくんじゃないかと思うん
ですけどね。
国分≫法律から見ると、これを取り締まることは
日本ではあるんですかね?
≫日本だとヒトクローン技術規制法というのがあるのでね
人に関しては法律で規制はしてい
ますよね。
堀尾≫世界的にもそうなんですか
?
≫世界的にも法律は、ヒトクローン
に関しては法規制があるところが
多いと思うんです。
問題は規制の理由というのが
やっぱり人の尊厳、個としてあると
いうことを
どうやって守っていくかという観
点から、
そこは踏み込んではいけないとい
うのが
規制理由なんですよ。
バーブラさんの場合は、自分が
自分らしく生きていくためにこの
ペットが必要なのということで
つくられたと思うんですけど、
今はペットも家族と言うじゃないですか。
そうすると、ペットの尊厳というこ
とについて
どういうふうにとらえるのかも問
題になってくると思いますね。
赤荻≫クローン技術がここまで身
近になりました。
先ほどから出ているようにメリッ
ト、デメリットがあります。
ただ、食ということで言いますと、
デメリットの一つである安全性への不安…
何より倫理的な批判が課題になっ
てくるわけですね。
国分≫先ほど堀尾さんから出たよ
うな絶滅危惧種である
マンモスをもう一回研究して
つくってみるというような動きというのはいいと思うんですけれど
も、
ただ、身近なものになっているということは、身近な社会問題とか
例えば食糧危機はどうやって乗り
越えるのかというところから
こういう研究に発展していってる
可能性も考えられるんですかね?
≫そうですね、ここで言うと牛とか
ヤギについて言うと
家畜類は将来の食料問題もあって
品種を改良するための手段として使うということです。
ですから、クローン動物自体が
売られることではなくて、
もととなる品種を改良するために