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ジャガー。
南アメリカに生息する→
最強かつ 最も謎めいた
大型のネコ科動物です。
(クーニャ)ジャガーを見るたび→
魔法にかけられたような気分になります。
人前には ほとんど姿を見せない
謎に包まれた動物を知るには→
どうすればよいのでしょうか。
ブラジルでは 野生のジャガーの謎に挑む草分け的な研究が始まっています。
その結果 ジャガーのユニークな生態が
徐々に明らかになってきました。
しかし 今
ブラジルに生息するジャガーは→
アマゾンの奥地に入り込む
人間によって→
危機に さらされています。
研究チームは アマゾンで母親を失った2頭の子供のジャガーを保護しました。
2頭を無事に育て 野生に帰すには
どうすればよいのか。
いまだかつてないプロジェクトが
始まりました。
(ランピン)全く経験のない
難しい挑戦です。
ブラジルでも 初めての試みなんです。
成功させるためにはアマゾン最強の王者 ジャガーに→
かつてないほど
接近しなければなりません。
ブラジルの大都市 リオデジャネイロ。
都会のけん騒を離れた場所には自然豊かな緑が広がっています。
その中心的な存在である
パンタナールは→
ブラジル中西部に広がる
世界最大級の湿原です。
18万平方キロメートルもの湿原には
毎年 大量の雨が降り注ぎ→
さまざまな野生動物の
安息の地となっています。
その中で最強の王者がジャガーです。
ジャガーは卓越した狩りのスキルの持ち主です。
シカなどの大型の動物から
カピバラまで→
獲物に忍び寄っては
襲いかかります。
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大半のネコ科動物と異なり→
ジャガーは水中でも
獲物をしとめる事ができます。
しかし パンタナールには→
いまや純粋な自然環境が存在しているとはいえません。
全体の土地の9割以上が
個人の所有地だからです。
とりわけ目立つのが
あちこちで行われる牛の放牧。
牛は ジャガーの格好の獲物です。
牧場主との あつれきがジャガーの未来を脅かしています。
新たな問題も
浮かび上がってきました。
ブラジル都市部で膨れ上がる
人口の一部が→
湿原一帯へと
押し寄せているのです。
その結果
パンタナール西部のコルンバの町では→
野生のジャガーの縄張りが→
人間の生活区域に取り込まれてしまっています。
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ブラジル政府から派遣されたロジェリオ・クーニャ博士は→
アマゾン奥地のジャガーの現状を
調査しています。
雨季の間
子供を連れたメスのジャガーが→
避難場所を求めて
町に やってくる事があります。
ジャガーの親子が見つかったのは
この場所です。
当時 この一帯は水があふれ
浸水していました。
1頭のメスのジャガーが
子供をくわえて渡ってきました。
そして すぐに対岸へ戻り
もう1頭を運んできました。
3頭は木の上に登りましたが
母親は ぐったりとしていました。
ジャガーの親子を
町から移動させるため→
地元のレスキューチームが
母親に麻酔銃を撃ちました。
しかし 計画どおりに
事は運びませんでした。
母親は木の上から川の中へと転落。
溺れてしまいました。
すぐに蘇生を試みましたが
手遅れでした。
母親は死んでしまいました。
残された2頭の子供はいずれもメスで→
母親なしで生きていくには
幼すぎました。
子供たちを どうしたらいいのか。