こうした若者の動きというのは、
実は広がっていまして、
これだけ未来というものを意識した、
今回の会談だったと思います。
若者たちは、
統一列車というふうな企画もして、
この会談が成功すれば、
南北が自由に行き来できるんじゃ
ないかというふうな期待も込めた
話をしていました。
ご覧ください。
>>山川さん、
今回、
若者たちの期待以外にも、
街からはそういった平和の約束ですとか、
そういったことに期待する声は多
く聞かれましたか?
>>やはり世界が注目している核
問題、
それから朝鮮戦争の終戦問題だけ
ではなくて、
実は韓国は、
北朝鮮への投資、
ビジネスの面に大きな期待を寄せ
ているわけです。
今、
韓国経済はやや低迷している状態。
若者たちは就職も非常に難しい状
態にありましたので、
なんとか会談がいい結果を生んで、
そして経済制裁の解除ということにつながっていけば、
これは韓国企業にとっては大きな
投資、
ビジネスチャンスにつながるとい
うふうなことを考えていた人も大
勢いるわけなんです。
特に去年の9月、南北首脳会談が
行われたときには、
ムン・ジェイン大統領がピョンヤンまで行きました。
先んじてこの南北の経済交流、
道路や橋の建設ですとか、
いろんな観光開発も含めたプラン
が、
すでに事前に約束をされていまし
たので、
これが動きだすんではないかとい
うような目算が一気に狂ってしま
ったということもいえるわけなん
です。
そしてあしたは、
実は日本の植民地統治時代、
韓国が独立運動を活発化させたと
いう日からちょうど100年の節
目の日ということで、祝日になっ
ているわけです。
ムン・ジェイン大統領は、キム・
ジョンウン委員長に、
この祝日を一緒に祝おうではない
かということも呼びかけていまし
た。
そして、
一日も早いソウル訪問ということ
も伝えていたというふうなことに
なってるわけですけれども、
ムン・ジェイン大統領にとっても、今まで描いてきたこうした計画、
そして北朝鮮とアメリカの仲介役
としての役割を果たして、
韓国の存在感を見せていく。
そうしたプランも、
これからもう一度練り直さなけれ
ばならないということになる、そ
んな状況に今、
韓国が置かれているといえると思います。
>>山川さん、
野村です。ちょっと伺いたいんですけれども、
韓国の皆さんの感覚なんですけれ
ども、
日本の中では、
むしろ中途半端な非核化で、
なんらかの制裁解除をするよりは、
完全な非核化が終わってから、制裁を解除するという立場のほうが、
日本国民の中では多くイメージさ
れていると思うんですけれども、
韓国の側としては、
途中の段階でももう制裁を解除していく、
あるいは平和条約結んでいくって
いうことが望ましいという意見の
ほうが多いということなんでしょ
うか?
>>実は、
韓国の中にも非核化に対する考え方というのは、保守と呼ばれる人
と、今、
ムン・ジェイン大統領を支援している進歩という人たちの間で大き
く分かれている面はあると思いま
す。
ただやはり南北の関係というのは、
統一問題を抱えているだけに、
早くなんとか交流を始めたい。
例えば戦争の時代に生き別れてしまった離散家族と呼ばれる人たち
の存在もやっぱりあるわけですか