◆さあ、お二人、
こちらが知る人ぞ知る
ウナギの名店、
藤崎屋さん。
いいね、
何かね。
◆本日のランチは
鳴門でおいしいと評判の
うなぎ専門店藤崎屋。
◆よいしょ。
うわあ、
でか。
◆めちゃデカや。◆すき間があれへん。
◆あらへんがな、これ。
パンパンの助やんか。
出ました。
◆これ幾ら？◆パンパンの助。
◆初めて聞いた。
◆初めて聞きました？
◆国産のウナギを仕入れ、
独自の焼き方でじっくりと焼くた
め
時間はかかりますが、
それでもお客さんが絶えないほど
の人気店！
◆やわらかい。
もう箸置いただけやもん。
◆おいしい。
おいしい？
◆私ウナギ、
何年ぶりかしら。
夢の中に出てきそうやわ。
◆ちょっとカリッと、中がやわらかいなあ。
こんだけ、やわらかかったら、
いらんね、あれね。
歯ね。
◆ちょっと待ってや。
◆きょう帰って、
お父さんに「こんなんこんなんやったんよ」って、
報告せなあかん。
◆お父さんはいつ亡くなったん？
◆えっ？
ちょっと待ってよ。
うちのお父さん元気やで。
殺さんといて…。
◆誰のことを言ってるんやろ？
その前にしゃべった人かな？
その前に声かけた人が、
私もうお父さんおらへんから
暇やわみたいなこと言ってたな。
ごめん、ごめん、
勝手に殺して。
◆時々ね、あの人、
嘉門さん。
嘉門達夫さん。
嘉門達夫さんじゃないや、
◆円広志さん。今の間違いわからんでもない。
◆円さんが人と言うときがあるの
よ、言うときがあるんよ。
それ見てて、お父さん、クスクス
笑ってるねん。
◆２人はいつからの友達なん？
何の。
◆きょう初めて友達になってん。
スーパーの前で、この人
行こう行こうって声かけてくれて
ん。
◆ちょっちょっちょっ。
ちょっと、ふた閉めてくれる。
◆閉めましょうか。
◆ちょっとふた閉めてくれるかな。
◆はい。
◆えっ、どういうこと？
えっ、友達やろ。
◆あそこで友達になったのよ。うそやん。
即席で、
友達行こうか！言うて。
◆そう。
◆だってもう、たむけんさん有名
やし、たむけんが来てるぞ言うて、お父さんが
電話で、
言うから、
オーケー！言うて。よっしゃ！言うてきたんや。
たまたまこの人おったから、
行こう。
こんなん即決や！言うて。
◆ほんでそこで。
めちゃめちゃ…、バスの中で物す
ごい仲よくしゃべってたで。
◆しゃべるの好きなんよ。
大阪のおばちゃんて、こんなもんや。
◆食べよ。
あけて。
食べていいよ。
ことによったら、
食べささんとこうと思ったけど、
食べて食べて。食べささんとこかなと思って。
食べて。
◆続いて一行が向かったのは、年末に話題になった大塚国際美術
館。