2019/09/01(日) 19:30〜20:00 ダーウィンが来た!「ぐうたらオスの大変身!ワオキツネザル」[解][字]

あ~ 言われちゃってますねえ。
実は…
子育ては 当然のようにメス任せ。
それどころか 縄張り争いすらメス任せ。
オスは戦いもせず高みの見物。
そんなオスが 年に一度
2週間だけ大変身!
すごい勢いで戦います。
うわ~ 耳がちぎれてる!
こちらは足を大ケガ。
いったい何が起きているんでしょう?
ぐうたらオスたちが
繰り広げる→
年に一度の戦いに
密着します。
♪♪~
アフリカ東部の島マダガスカル。
ベレンティ保護区と呼ばれる
小さな森が今日の舞台です。
体長は40センチほど。
尻尾の 白と黒の輪が連なった模様から→
輪尾キツネザルの名前がつきました。
マダガスカルにだけ暮らす原始的なサルの仲間です。
オスとメス 体の大きさは ほぼ同じ。
見た目は ほとんど違いがありません。
このワオキツネザルを
詳しく調べている研究者…
1匹ずつ顔を見分け
それぞれの行動を記録しています。
中でも注目しているのが→


ワオキツネザル独特のオスとメスの関係。
群れの仲間同士は仲がよく→
毛繕いなどをしてコミュニケーションをとり合っているんですが…。
あ よその群れが近づいてきました。
こちらの群れに やって来て→
ケンカが勃発!
群れと群れの縄張り争いです。
一方のオスは…→
木の上にいます。
オスは一切戦おうとしません。
メスが戦う すぐそばでオスは高みの見物。
相馬さんは かねてから→
オスとメスの この関係が不思議でならなかったと言います。
子どもが生まれる9月には…→
メスたちの背中にうわっ! なんと赤ちゃん!
おんぶしたまま
激しい縄張り争いを繰り広げます。
こんな時もオスは…→
あっちゃ~ 何もしていません。
子育ても縄張り争いも すべてメス任せ。
こんな頼りないオス動物界広しといえども そうそういません。
「ボーっと生きてんじゃねーよ」って
誰かさんに叱られちゃいますよ!
この オスとメス。
食事中のオスのそばにメス。
オスに近づいて…→
食事を取り上げました。
おや オスは何の抵抗もしません。
こちらはサボテンを食べるオス。
メスがやって来ると…。


あっ オスがすぐに場所を譲ります。
ワオキツネザルの群れは
かかあ天下。
いつも必ずメスが優先なんです。
オスに近づくメス。
おなかを向けると→
オスが すかさず毛繕いを始めます。
メスが毛繕いを要求
オスが従ったんです。
「ちゃんときれいにしなさい」。
「はい かしこまりました」な~んて感じでしょうか。
とことんメスに尽くす。
これがワオキツネザルのオスの生きる道なんです。
そんなオスたちの暮らしが
一変する時期があります。
雨季の終わりの…
(鳴き声)
不思議な鳴き声ですねえ。
オスがメスにアピールしているんです。
恋の季節の到来です。
群れのメスに近づくオス。
おやっ? 尻尾を前足でこすり始めました。
メスに向けて尻尾をフリフリ。
これも オスからメスへのアピールだと
いうんですが→
いったい何をしているんでしょう?
オスの前足の内側には→
臭腺と呼ばれる臭いを出す場所が
あります。
尻尾に この臭いをこすりつけて→

メスに向かってフリフリ。
自分を
アピールしていたんです。
今度は 臭いを
木に こすりつけています。
通りかかるメスに
嗅がせるつもりのようですが…。
いったい どんな臭いなんでしょうか?
相馬さんが確かめます。
鼻につ~んと来る強烈な臭いなんだそう。