伊代ちゃんのおかげだと言っていました。
(伊代)《待って!》
8歳のとき 初めて小腸の手術を受けた伊代ちゃんは→
とても さみしがり屋で
泣き虫な子でした。
初めは 注射も怖くて→
泣いてばかりいた伊代ちゃんでしたが…。
《注射も橋口も友達だよ~!》
《大丈夫 大丈夫…!》
今では立派なお手本です。
《はい。 先に 私に打って》(橋口)《えっ?》
《はい 終わり》
《ほらね 大丈夫》
《ちょっと
チクッとするだけだから》
手術の後
どんなに傷口が痛くても→
歩行訓練を休んだことは
ありません。
どんなに自分がつらいときでも→
もうそこには 泣き虫の伊代ちゃんは いませんでした。
(伊代)《元気になったら
おうちに帰れるんだよ》
《だから 頑張ろう。 ねっ》
(女の子)《うん》
(伊代)
《大丈夫だよ。 怖くないからね》
小さいころから
何度も つらい治療を乗り越えて→
どんどん強く成長していく
伊代ちゃんを見て→
汐里さんは→
ずっとずっと頑張る勇気をもらっていたそうです。
伊代ちゃんは 汐里さんにとって
重荷なんかじゃありません。
頑張る勇気をくれる太陽です。
汐里さんは 信じています。
今度の手術も 伊代ちゃんなら→
必ず乗り越えられると信じています。
(汐里)伊代。
(汐里)伊代は何か 大きな勘違いしてるよ。
(汐里)私は 伊代のドナーに
なれるって分かったとき→
もちろん 不安もあったけど
うれしかったんだ。
えっ…。
これまで 伊代がつらいとき→
私は
ただ見てることしかできなかった。
でも ようやく 本当の意味で
伊代のことを助けられる気がして。
お姉ちゃん…。
私は 不幸になるためにドナーになるんじゃない。
伊代と2人で→
もっと幸せになるためになるんだよ。
早く元気になって 亮平君のバスケ見に行くんでしょ?
♪♪~
(汐里)大丈夫。
手術は 絶対 うまくいく。
ありがと… お姉ちゃん。
♪♪~
先生。 ありがとう。
えっ?
新堂先生から聞きました。
先生が諦めずに俺の治療法 見つけてくれたって。
亮平君。
俺 頑張ります。
せっかく助けてもらった命なんで。
♪♪~
(猪口)高山先生。
今回は あなた方に救われました。
確かに 小児外科には→
数字では はかれない価値があるのかもしれません。→
ですが
採算性の悪い科を抱えていたら→
いつか この病院がつぶれる。
それは 事実です。
ただ 一つ… あなたに
言い忘れていたことがあります。
息子の命を救っていただき→
ありがとうございました。
それが
小児外科医の仕事ですから。
「レシピエントは これまでに
複数回の開腹歴があったため→
腹腔内の癒着が 高度であった」
「人体から 約10cm」
あっ!
お疲れさま。
ありがとうございます。
伊代ちゃん手術 決意してくれたんだって?
はい!
亮平君の諦めない姿が→
伊代ちゃんに
頑張る勇気をくれました。
すごいよね
亮平君も伊代ちゃんも。
私たちも頑張んなきゃね。
はい。
来週の手術で