>>しかし、
なぜ京都市は、駅前の一等地に、
学生数1000人余りの芸大を移転するのだろうか。
オフィスや商業施設など、
ほかの選択肢は検討されなかったのだろうか。
>>京都市は文化による町づくり
というのを進めてまして、
やっぱり芸術大学が持ってる力と
いうのは大きなものがあると思っ
てます。
町づくりの核として、
新しい人の流れを生み出すとか、
新しい交流を生み出すとか、
ちょっと街づくりの活性化に寄与
することができるんじゃないかな
と思ってます。
>>市立芸大は現在、
市の中心部から離れた西京区にキ
ャンパス構えていて、
1980年の開設当時から使用さ
れる古い校舎もある。
移転については、
9年前に市と芸大の間で検討が始まり、その3年後、
芸大が崇仁地区への移転を求める
要望書を提出した。
これを受けて、
地元、
崇仁地区の自治連合会などは、地
域の活性化につながるとして、
芸大を受け入れる方針を僅か3か
月後に決めた。
まさに地元と大学の相思相愛の形
で進められてきた計画だという。
芸大の移転にかかる設計費と建設
費は、
概算で250億円。
この巨額の費用の大部分は、
基本的に京都市民の税金が充てら
れる見込みだ。
しかし、京都の街で聞こえてきた
反応はさまざまだ。
>>それはいいことなんじゃない
?
あの地域が変わることは。
>>私は反対です、知ったら。もっと違うことに使ってほしいで
すね。
>>その学校っていうより、
商業施設とかのほうが、
京都が栄えるんじゃないかなとは思いますけど。
>>同じ関西のターミナル駅、
JR大阪駅前では、
貨物駅の跡地に5年半前、
グランフロント大阪が開業。現在も連日、
にぎわいを見せる。
駅前再開発は、
それぞれの街の将来を左右する重
要な問題なのだ。
京都駅前は、
観光客の増加を受けて、
ホテルの建設ラッシュが続き、
駅前の土地に空きが出れば、すぐにホテルの着工が始まる、
引く手あまたの状況だ。
その影響か、
市内の商業地の地価は毎年、
上昇を続けている。
そんな京都市最後の一等地の活用
方法を巡って、先週、
京都市議会で疑問の声が上がった。
>>ドア・トゥー・ドアで東京のオフィスと3時間以内で行き来が
できるあの立地というのは、やっ
ぱり京都のほかにないわけであり
ます。
芸大ありきで、とにかくあそこを
やるということが、
先行して進んだというようなやり取りでございました。
これは京都駅前という、
非常に京都にとって希少な立地の土地利用についての検討プロセス
としては不適切ではないかと思い
ますが、
その点についてお答えをいただき
たいと思います。
>>しっかりと地域住民の、また
芸術大学の関係者が、
全員賛成して崇仁に移転したいと
こういう議論を積み重ねてきたも
のであります。
多くの方々のそういのもとに進め
てきたと、このように確信してお
ります。
>>市の計画どおりに進めば、2
020年度に建設工事が始まり、
2023年度からは新キャンパス
がオープンする予定だ。
京都市最後の一等地、崇仁地区を
巡っては、芸大の移転のほかにも、
ある大きな課題が京都市に突きつ
けられている。
>>崇仁地区の中でも、芸術大学
の移転が予定されている場所以外
では、