始まりだった>
<何の ためらいもなく
銃を ぶっ放す 凶悪犯と…>
<人質となった 11人の命>
<迫る…>
<しかも その 一部始終が→
リアルタイムで生中継されたのだ>
<われわれは
事件の詳細を 記録した→
1,800ページもの
裁判資料を 独自に入手>
<浮かび上がる…>
(銃声)(悲鳴)
<果たして あなたは→
その衝撃の結末を受け入れられるだろうか?>
<事件の舞台となった
ブラジル…>
<われわれは その町で
事件の軌跡を たどった>
<振り出しは とある大学だ>
<ブラジル屈指の 名門校…>
<ここに通う
一人の女子大学生が→
あの事件に
巻き込まれることとなる>
<その頭には ぴったりと
銃が 突き付けられている>
<ブラジルの 地方都市から→
リオに 上京したばかりのジャナイーナは→
遊びに 勉強に
都会暮らしを 満喫していた>
<あの日も 大学の前で…>
(スタッフ)ここですか? バス。
<この閉ざされた空間で
彼女は 地獄を味わったのだ>
<その日 ジャナイーナは
大学の図書館で 本を返し→
自宅方面への バスを
待っていた>
<しかし
いつも 乗っているバスが→
なかなか 来ない>
<と そこへ乗り慣れない路線の バスが>
<リオに来て まだ 3カ月の
彼女は 恐る恐る…>
(運転手)ああ。
<この運命の いたずらが→
彼女を 地獄へと
引きずり込むことになる>
<走ること 10分>
<ジャナイーナを乗せた バスは→
病院近くの
バス停に 到着>
<ここから 乗り込んでくる
ある男が→
あの凶悪事件を 引き起こす
張本人だったのだ>
<今回 われわれは
事件の全てが 記された資料を→
特別に 見せてもらうことが
できた>
<あの日 男が放った 弾丸は
5発>
<1,800ページを 超える
資料には→
人質となった 乗客の証言が
事細かに 記されていた>
<それらの証言を基に→
バス内部の出来事を完全に 再現する>
<その始まりは こうだ>
<事件発生はその直後のことだ>
<突如 警察官が
車内に 駆け込んできた>
(警察官)銃を下ろせ。
<実は この直前バス停で 拳銃を見た 男性が→
警察に 通報していたのだ>
<この突入が最悪の事態を 引き起こす>
(警察官)落ち着け。
銃を放せ。
(男性)動くな!
(警察官)落ち着くんだ。
(警察官)落ち着け。
(男性)撃つぞ!
<興奮した 犯人は
さらに 感情を 高ぶらせていく>
(女性)嘘でしょ?
(男性)早く 降りろ。(警察官)落ち着け。
(男性)早く 降りろ。 撃つぞ!
行け! 行け! 撃つぞ。
<こうして 史上最悪の
バスジャック事件は 幕を上げた>
(男性)降りろ。 早く 降りろ。
<果たして ジャナイーナと人質 11人の運命は…>
<われわれは 実際に
事件のあった現場へと 向かった>
<そこは リオを見下ろす
キリスト像の麓>
<あの日 この幹線道路は
騒然となった>
<その実際の映像が 残っている>