ようこそ いらっしゃいました
夏休みに お行儀がいいのね
楽にして遊んでってください
(子どもたち)はい
今日は2つ朗読します
1つは
皆さんと同じ年代の人が書いた詩
もう1つは オオカミ少年の話
ほんの短い1分ぐらいのもの
のら書店発行 灰谷健次郎編
子どもの詩集「たいようのおなら」より いくつか
けっこん
せきぐちひでひこ 7歳
お父さんと お母さんと
れんあいけっこんしたそうや
お父さんは まじめやで
今まで げっきゅうぶくろも1回も ふうを開けずに
持ってかえってくれるねんて
お母さんが お父さんをすきになったのは お父さんから
ぼくは あなたが
じんせいこうろの とうだいや
という 手紙がきました
それで けっこんしたそうな
だから
ぼくはとうだいの子どもです
よく こんな面白いこと書けるわね
おとうさんおおたにまさひろ 6歳
おとうさんは 米屋やのに
朝 パンを食べる
かないません
こんなこと 書けない
おかあちゃんのおっぱい
やまだじゅんこ 6歳
(子どもが笑う)
読まないうちから笑ってんのね
よしきは ものすごくおいしそうにおかあちゃんのおっぱいを飲む
ニコニコしてジュースのようにゴクゴク飲む
ママは こそばしそうにして
よしよしと言う
おかあちゃんのおっぱいは
はじめ 私のものだった
みんなも そういう思いある?
次 ぼくがおとなになったらやまかわてつや 6歳
ぼくがおとなになったら
お母さんに
おい ビールくれ と言う
新聞取って と言う
テレビつけろ と言う
子どもには何にも言いません
どう? そのとおり?
親ゴリラっていうの? こういうの
へ~ 初めて聞いた
色んな言葉が飛び出すから大変よ
ゆめをみるから
なかむらまゆみ 4歳10カ月
今から パパのゆめをみるから
まゆみちゃんがねてからおめめの中に はいってきてね
カワイイね
次
かげ はすだひとし 7歳
夕方 お母さんと市場へ行った
かげが2つできた
ぼくは お母さんのかげだけふまないで歩いた
だって お母さんが大事だから
かげまで ふまないんだ
どう?
素敵な坊やね
最後です けいろうの日
すみだはるひこ 7歳
ぼくは 近くに おじいちゃんや
おばあちゃんがいないので
となりの年よりの犬に
ちくわをやることにしました
ペッチは ちくわを一口で
のみこんでしまった
ペッチは けいろうの日が
分かったかなあ?
おかしいねえ 書ける? みんな
自分の同じ年代の人出てきたでしょ
みんなも おおいに作ってください作文でも詩でも
最高よ 私たちには書けないこんな素敵なこと
よく見てるのね 大人のこと
では もう1つ
「羊飼いの少年とオオカミ」
羊飼いの少年が村に ほど近いところで
羊の群れの番をしていた
少年は オオカミが来たと言って村人をだましたら
面白いだろうなあと思いついた
そこで オオカミだ!オオカミが来たぞ オオカミだ!
と叫んだ
村人が駆けつけてくると少年は村人を笑った
少年は二度三度と
同じことを繰り返した
その度に 村人は
少年にだまされたことを
思い知らされた
ところが…
ある日 本当にオオカミが来た
少年は声をかぎりに叫んだ
だが 村人は