2020/03/31(火) 04:02〜04:30 ダーウィンが来た!「干満差世界一の海!渡り鳥200万羽が大騒動」[解][字][再]


ファンディ湾に立ち寄るのは→
北の繁殖地から
南の越冬地への旅の途中です。
ここから先 目的地までは

最短ルートでも3,000キロ以上。
何日も休みなく飛び続けなければ
ならないんですよ。そりゃ大変だ!
この過酷な旅に備えて
せっせと食事をとります。
およそ20日間の滞在で


体重が2倍になるまで→
食べ続けるというんですよ。
へ~!
そんな大変なら 途中で休みながら
行ったほうが いいんじゃないですかね?
いえいえ。 世界一の干満差を誇る
ファンディ湾の干潟には→
本当にたくさんの食べものが
あるんです。
こんないい場所 ほかにありません。
ここで たっくさん食べて栄養をつけて→
最短ルートで 一気に海を越えて
渡るほうが はるかに効率がいいんですよ。
う~ん なるほどね。
ファンディ湾は それだけ豊かな場所だってことなんですな。
トウネンたちが
ここでゆっくりするのも→
とうねん(当然)か。
フフッ なんちゃってね。
第2章では 大混雑の浜が騒然!
天敵 ハヤブサの襲撃です。
ヒレアシトウネンは大ピンチ!
ここで 攻撃をかいくぐるための秘策を繰り出します!
♪♪~
世界一の干満差のファンディ湾。
この海での漁は 時間との戦いです。
干潮の間 漁には出られません。
潮が満ちて 船が浮かび上がったら出発!
全速力で漁場に向かいます。
次の引き潮までに戻れないと

海に取り残されてしまうんです。
1時間ほど沖へ出たところで
沈めてあったカゴを引き上げると…。
うわ! 大きな…
漁は たった2時間しか行いませんが…。
こんなに大漁!
カナダのロブスターの6割がこの湾で水揚げされます。
日本を含む世界中のレストランに
出荷されているんですよ。
さらに もう1つ
この海ならではの漁があります。
潮の干満差を利用した 定置網漁です。
ここから魚が入ります。
一度 網の中に入った魚は
外に出られない仕組みです。
潮が満ちてきました。
この潮に乗って魚がやって来ます。
潮が引くと 定置網が再び出現。
このタイミングで網を引き上げます。
ニシンやイワシなどが
たくさん掛かっていました。
大漁です!
巨大な潮の流れが こんなにもたくさんの魚を運んでくるんです。
たった1時間で漁は終了。
急いで港に引き返します。
世界一の潮の満ち干は 人々の暮らしも
潤してくれているんですね~!
ファンディ湾は
短い夏の盛りを迎えました。
干潟で食事をするヒレアシトウネンの数も

ピークに達しています。
相変わらず食事に夢中ですねえ。
よく見ると 最初のころより随分と太っています。
こちらは来たばかりのころ。
まだスリムな姿です。
比べてみると このとおり。
本当によく食べました。
研究者によると
ただ太っただけではないといいます。
脂肪を蓄えながら
翼を動かす筋肉も発達させ→
休みなく飛び続けられる体に変身。
さらに 渡り中は食事をとらないため→
最後には 胃や腸を
しぼませると考えられています。
飛ぶのに邪魔なものは
極限までそぎ落として→
長旅に備えるんです。
ひたすら食べているだけのようにも見えますが→
ヒレアシトウネンは 驚異の肉体改造まで
行っていたんですね。
満月の日。
潮の満ち干が最も大きな大潮です。
満潮の時間帯。 浜の大半が
海水につかってしまいました。
一層狭くなった浜辺に
ヒレアシトウネンがひしめいています。
このタイミングを狙って
やって来るものがいます。
鳥を襲う 超高速のハンター。