このタイミングで宣言を解除してしまいますと、
4月中旬には、再び1日1000
人を超えるレベルに戻ってしまう
ということです。
一方で、
前回の宣言のときと同様の厳しい
対策を徹底すると、こちら、
青色のグラフのように、2月の下
旬には、
感染者数が1日100人未満まで
減少し、
その状態で宣言を解除すれば、
しばらくこの感染が下火のままだと試算をしています。
続いて、この先7月までのシミュ
レーションも見てみます。
7月となると、東京オリンピック
の時期ですが、
先ほどの1日500人のタイミン
グで解除をした場合というのは、
緊急事態宣言が必要となるレベル
の感染の山が、オリンピックまで
に、
4月と7月の2回来るといいます。一方、今頑張って、
100人未満にしてから解除をす
ると、この山というのは、
7月の1回で済む見込みだという
ことです。
これは、
あくまで昨年末のレベルの感染状況が続くと仮定した場合のシミュ
レーションですが、西浦教授は、
緊急事態宣言の基準は、
長期的な見通しで考える必要があ
ると話しています。
>>加藤先生、
京都大学の西浦教授のシミュレーションでは、
1日500人という基準で緊急事
態宣言を解除すると、
4月には再び1000人台になっ
てしまうと。
一方で、この100人台まで抑え
込んだ状態で解除をすれば、
下火のまま4月を迎えるというこ
とですけれども、この点について
は、どうお考えですか。
>>やはり、
いかに基本的には、いかに早く、
いかに少なくできるかというのが、やはりポイントということになる
と思うんですね。
もちろん、目標が厳しいほど、
緊急事態宣言の期間も長くなって
くる可能性はありますけれども、
やはり実際には、想定よりも厳し
めの目標を持って、
対応をせざるをえないということ
になると思いますね。
>>一方で、このグラフの下を見
ておいてもらいたいんですけれども、ここ、
4月までしか取っていないんです
が、これ、ちょっとめくりますと、
7月までになります。
つまり、
4月までのグラフを伸ばしたもの
なんですけれども、実はこの東京
オリンピックのころには、どちら
のルートを通っても、感染が上が
っていくんじゃないかということ
ですが、西浦教授は、長期的な見
通しで考える必要があると話をし
ています。
加藤先生、どういった判断が必要
だとお考えでしょうか。
>>これは非常に難しい。感染者
が減ると、人間は安心してしまって、感染対策が甘くなるという傾
向がありますし、ウイルスはそれ
を見越して増えてくるという、
非常に、
なんていうんでしょうかね、長いつきあいになるんではないか
というふうに思いますので、
仮に、今の第3波、これが落ち着
いたとしても、
今後来る第4波を想定した形で、
やはり先を見通した対応をしてお
く、準備をしておくということが
大事だと思いますね。
>>このシミュレーションは何も
しない状況でということでありま
すので、例えば2月の末あたりか
ら、ワクチンの接種などが始まっ
てくると、このグラフも変わって
くると、加藤先生、お考えでしょ
うか。
>>そうですね。
まだワクチンも未知数なところもありますけれども、一つ、希望の
ところというところもありますの
で、少なくとも今はワクチンがま
だ使えない状況ですので、一人一
人がどうすれば感染が拡大するか
っていうのは、ある程度、分かっ
てきていますので、それを一人一
人が忘れずに実行するということ