2019/12/30(月) 11:00〜11:50 NHKスペシャル選「イチロー 最後の闘い」[字]

♪♪~
孤高の天才バッターが
引退を決めた。
実は その半年前 イチローは→
最後の闘いにかける決意を私たちに語っていた。
僕が どんな状態であっても→
じゃあ そこで もう→
マリナーズではないよって
言われたら→
これは もう そこで終わりですよ。
私たちが 初めてイチローを取材したのは 12年前。
一弓 おやつ!
はい 一弓。はい ヒット シット。
家族との絆。
毎日のルーティン。
知られざる素顔を記録してきた。
カレー以外ってあったかな。
7年間 おんなじ昼飯食ってる
やつっていないのかな?
日本で そして アメリカで
積み重ねてきたヒットは→
4,367本。
稲妻のごとき送球レーザービーム。
広大な守備範囲
エリア51。
スタジアムを熱狂の渦に
巻き込んできた。
華やかな活躍の陰には→
孤独な格闘があった。
今回 最後の闘いに挑む


イチローは→
再び 私たちに密着取材を許した。
こんにちは。
そして 最後の試合を終えた
4日後→
イチローが語った
あのラストゲームの舞台裏。
みんな残ってくれてるよって
チームメートが教えてくれたんですよ。
で それで驚いて出てみたら
あんなことになってたんで。
もう映画かと思ったんですよ。
どうして あんなことしてくれたんだろうって。
今も考えてますかね。
♪♪~
2018年のシーズンオフ。
私たちは シアトルにあるイチローの自宅を訪れた。
イチロー専用の
特殊なトレーニングマシンが→
居間を埋め尽くしていた。
オフにもかかわらず イチローは体作りに余念がなかった。
(ため息)
昨シーズン序盤に選手登録を外れ→
長期戦線離脱を
余儀なくされたイチロー。
その後
チームには帯同するものの→
試合には出場できないまま
シーズンを終えていた。
私たちは イチローが


自らの去就について→
どう考えているのか尋ねた。
僕の中では 日本には戻る場所がないんですよね。
もし 神戸に そのまま
オリックスが存在するなら→
ブルーウェーブは
もう存在していないですけど。
日本でプレーする可能性が
あったとするなら→
神戸でしかないんですよね。
神戸に そのままもし チームがあれば→
考えたと思います。
そういう理由ですね。
気持ちがないわけでは
ないんですよ。
じゃあ そこで もう
マリナーズではないよって言われたら→
これは もう そこで終わりですよ。
それでも なんとか しがみついてどこかのユニフォームを着る。
そんなことは するべきではないと
思ってますけどね 僕は。
(笑い声)
一弓 おはよう。
17歳になった愛犬 一弓。
人間の年齢でいえばもう90歳近くになる。
イチローが
メジャーに挑戦した年から→
栄光の日々も
不振に あえいでいた時も→
共に歩んできた。

お前さ 一弓って呼んでも来ないくせにな。
年間200本安打の連続記録に
挑んでいた12年前。
ダウンして ダウン。
ほい 一弓。
変化を求めて飛び込んだ
ニューヨーク。
一弓は
いつも イチローのそばにいた。
一弓 はい。