モダンですね。
◆これ、たんすなんですか。
◆たんすです。
◆引き出しがあるんですか?
◆ちょうどこれ…
◆おしゃれやなあ。
◆これなんか伝統のわざでやっているんですけれども、
モダンなつくりになっています。
◆何か、受賞してますやん。◆ありがとうございます。
関西デザインマップ2010受賞。
すごいですね。◆和と洋にも合いそうな。
また横のやつも格好いいじゃない
ですか。
◆渋いなあ。
◆こういうのは母親が
デザインしたり、父親が名前をつ
けたり。
◆勝手に触るな!
◆これは漆ですので、
さわってもうても大丈夫です。
◆すぐ触る癖、
やめろよ。
◆ちょっと待ってくださいよ。
◆全部、桐なんですか?
◆そうです。◆1個あると、いいね。
◆階段も全部、桐です。
◆何が桐なんかようわからんようになってきたわ。
これが桐?
◆これ桐の木なんです。
◆普通の階段より値段が高くなり
ますよね。
◆そうですね。
◆初めてや、桐の階段。
◆こっちが2階になってます。
◆2階もまた…。
◆畳の部屋があり、
伝統的なものから、
今、マンションタイプとかでも人
気のある…。
◆これは桐たんすはどこからつく
っているんですか。
◆材木屋からやっているので、
桐の木を切り出すところから。
ご要望があって、
お客さんの家の木を使ってほしいというときには、
チェーンソーで切って、ひもで引
っ張って倒すという、
昔ながらのやり方でやっています。
◆すごいですね。そんなとこってあんまりないです
よね。
◆ないですね。
日本で多分桐の丸太から引いて
加工して製品にできるところは、多分、うちだけちゃうんかなと。
◆桐自体を自分のところで切れる
んですね。
◆そうですね。
材木販売をしているんで。
◆そんな東さんの作品の中でも、
最上級モデルがこちら。
◆何か、
イメージがありますわ。◆200万です。
汗がついたら、
しみになるとか、
手垢がついたらしみになると。
◆これもさわったらあかんやつで
す。
つば飛ばしてもよろしくない。
これ、1個で…。
◆1本で大体200万ぐらいです
ね。
◆これ2個並んでいるのは、
400万円ぐらいということ?
何で高いかというと、実は、
下から上まで全部同じ木目になっ
ていると思うんです。
◆木目がそろってるというのがい
いということですよね。
◆伝統的なこういう組み手や木釘
の
ちょっと複雑な加工がよくあるん
ですけども、
これに合わせて実はこの本体に
アールがついているんですよね。
ここのアールとこのアールって、
実は1本の長い木を
曲げて、形状記憶させたものを張
っているんですよ。
ということは、秋田の曲げわっぱ
の技法とかも
集約して入っているんで、桐たん
すには、いろんな伝統のわざが、
違う地域の伝統のわざも入ってい
る。
だからかなり高くなってる。
◆嫁入り道具のイメージですよね?
◆確かに。
あるな。
◆そもそも何で桐たんすが嫁入り
道具になったんですか。
◆修理がしやすい。