金返せとか裁判沙汰みたいになりませんか。
小野≫大変。
今、都内にはどれぐらいマンションがあるんですか?
井上≫たくさんあります。
13万棟以上という
ものすごい数字ですが
この13万棟以上の中の
全体の2割が
新しい耐震基準になる前に
建てられているんです。
つまり、1981年以前の古い旧耐震のもとで
作られています。
ですので、壁が補強されていなかったり
することもあるかもしれません。
小野≫新耐震のマンションだったら、大丈夫?
井上≫VTRにも出てきました
熊本のマンション。安心できなくて
あそこのマンションは
新耐震基準だったんですが
全壊の被害。
というのも、熊本地震では2回、大きな揺れがあったので
それがありました。
小芝さんが演じられたドラマの中でも2回、大きな揺れ
震度6強程度の地震が
ありましたよね。
ですので、そこは想像を
しておかないといけないのかなと
感じますね。
テリー≫基準をクリアしていても壊れる可能性は高いですか。
井上≫状況によってはあります。
小野≫これは大変ですね。
室崎≫基本的には
マンションというか
集合住宅は、立場が違ったり
条件が違う人が
たくさん住んでいて
特に財布の中は全然違うわけですね。
お金がある方は
建て替えてといわれますが
お金がない人は
建て替えができないので
修繕できないと
どうしても意見が分かれるんです。
その合意を
どうとるかということで
阪神のときにも
すごかったんですが
東京はもっと大変だった。
1つは、高齢化が進んでいるので
お年寄りが、建て替えなんて
とても考えたくないということで。
もう1つは、コミュニティーが
この10年間で弱くなっていて
自治会がないマンションもある。
だから、コミュニティーがないところで
いくら議論しても
なかなか合意形成とれないので。
小野≫そもそも、集まるだけでも
大変なんじゃないですか。
井上≫なかなか
難しさはあるんですが。
テリー≫外国人のオーナーの方は
帰っちゃうでしょ。
小野≫合意を事前にしておく。
何かあったら解体ねとか修繕ねとか
決めておくとか。
井上≫事前の合意ですがマンションの解体
建て替えをするには
住民の5分の4の合意が
必要なんですよね。
小野≫全員集まらなくても5分の4なら集まれるというのも
また難しいですね。
森永≫極端な話東京が廃墟になる可能性も
十分ありうると思うんです。
次々にこんな住みにくいところって
出ていくということが重なって。
小野≫テリーさん東京がふるさとじゃないですか。
テリー≫日本人は
どこかでパワーを持っているので
このつらい状況の中で
どういうふうに、そこで
頑張るということが
ものすごく大切だと思うんですが
とはいっても、精神的に
ファイティングポーズを
とっていられるのか
そこだと思います。
仕事もなくなって、経済も
厳しくなってくる状況の中で。
小野≫事前の話し合い
どうやってやったものかということは
実は、この問題に関しては
備えるヒントをあした、ご紹介しようと
していまして
あしたも引き続き
話し合いたいと思います。
ここまで私たちに降りかかる被災の連鎖を
見てきましたが
被災ツリーの時間を1年後、そして10年後に
進めてみたいと思います。