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2019/12/31(火) 10:20〜11:50 NHKスペシャル選「緒方貞子 戦争が終わらない この世界で」[字]


和平案に応じない事を理由に→
蒋介石の国民政府を
相手にせずと表明。
戦争終結の手がかりを
失っていました。
この時 豊一は 香港で→
日本政府の代表 総領事を務めていました。
(扉が開く音)
ニーハオ。
1938年6月 豊一の前に現れたのは
中国政府の密使。
中国の責任ある立場に
おられる方が→
自ら接触を望んでこられるとは
珍しい。
ご用件をお聞きしましょう。
我々も和平の実現を望んでおり→
あなたを通して 極秘に

日本政府の意向を承りたいのです。
かねてから
和平を模索していた 豊一。
中国側の意向を 日本に伝えます。
しかし 政府は和平交渉を拒否。
この機会を逃してはならないと
考えた 豊一は→
説得のため 急きょ 帰国しました。
「今回の日本軍進出にあたり→
その横暴ぶりは 支那の人々の
激しい怒りを買っている」。
豊一は 香港での実体験を基に→


政府の 中国政策への意見書を書き上げます。
「日本軍の居座り政策は→
武力のみで 我々 外国人が→
支那を
統治しようとするものであり→
民衆との摩擦は極めて大きい」。
「蒋介石政権が数か月で崩壊する事を前提に→
日本軍が 居座りを画策するのなら
大いなる誤謬に陥る」。
♪♪~
日本で豊一を待ち受けていたのは…
かつて 軍縮を推し進め
欧米や中国の事情にも詳しい→
穏健派とされていました。
(ノック)どうぞ。
失礼します。
しかし…。
蒋介石の政権を
相手にしないという看板は→
徐々に下ろすつもりではあるが
今すぐという訳には いかん。
第一 支那の人民が
これほど苦しんでいるのは→
蒋介石のせいではないか。
政権を手放すのは当然だろう。
大臣。
うん?
せん越ながら→
私は 大臣のお考えには承服致しかねます。
何だと?

香港で 現実を見ている者として申し上げます。
蒋介石は 今や
中国国民たちの英雄であります。
大臣のお話では 到底
中国を説得するのは難しいかと。
豊一の訴えが受け入れられる事は
ありませんでした。
しかし 自らの目で現実を見つめ→
信ずるところを主張する生き方は→
娘 貞子に
受け継がれていく事になります。
貞子の世界を
幼い頃から広げてきた アメリカ。
今 父の励ましを受け
新しいステージに立ちます。
41歳の国連デビュー。
その時の写真。
各国の代表と
人権問題などを議論。
以来 積極的な発言で
注目を集めていきます。
1976年からは 3年にわたり
国連の日本政府代表部で働きます。
パレスチナや 南アフリカのアパルトヘイトなど→
各国の思惑が絡み合う問題について→
日本の代表として
討議を重ねる毎日でした。
討議をして
そこから決議案を通して→
まとめていくんですよね

国連の仕事というのは。
だから 人と話して→
どこの国の人がどんな事を考えて→
どういう形で この決議案が
いくかという事は→
工夫して いろいろ
勉強しなきゃならない訳です。
国連に行ってよかったのは
今まで会った事のないような→
見た事もないような国の人と

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