2020/03/01(日) 02:07〜03:05 NHKスペシャル選 ホットスポット 最後の楽園(2)「ブラジル・セラード」[SS][字]


見つかっていませんでした。
これは 今回 見つかった
草食動物の頭の骨です。
キツネほどの大きさでした。
南米独特の草食動物は小さなものから大きなものまで→
さまざまな種類がいたのです。

南米特有の草食動物は南蹄類と呼ばれ→
中には ウマと姿が
そっくりなものもいました。
しかし 当時の捕食者は
今とは全く違う生き物でした。
体長3m。
飛べない鳥 フォルスラコスです。
その大きな体で 素早く走り→
獲物を捕らえていたのです。
<今とは全く別の草原があったとは
驚いた。→
更に つい最近まで→
想像を絶する動物たちが生きていたという>
お~!
これは… アルマジロ?
大きい! うわ~ 大きい これ。
<これは巨大アルマジロ グリプトドンの化石。→
甲羅の大きさだけでも
優に2mを超えている>
分かります? この大きさ。
こんなですよ。 こんな。
これは 復元した形なんですか?
これは もはや鳥のサイズじゃないですよね。
これですよ。


怖い。
コンとやられたら もう…。
人間は 弱すぎですよこういう動物に比べたら。
うわ~…。
ナマケモノの大きいやつ。
木に ぶら下がっている
ナマケモノですよね?
このころは ぶら下がって
なかったんですかね?
巨大。
<体長5mにもなる巨大ナマケモノ メガテリウム。→
草原で かん木の葉などを
食べていたという>
<僕は 巨大な生き物たちが
かつて→
広大な草原を
かっ歩していた姿を想像した。→
そして 思った。→
お前たちは なぜ この地上から消えてしまったのかと>
南米で 独自の進化を遂げていた
多くの草食動物たち。
ところが ほとんどの動物たちは→
今から1万年ほど前に姿を消してしまいます。
その繁栄に 終わりを告げる
出来事が起こったのです。
数百万年前から 現在までの間→
地球の気温は暖かくなったり 寒くなったり→
短い周期で 大きな変動を
繰り返してきました。
暖かくなると

雨が降るようになり→
それまで 草原だった場所に
森が広がります。
草原で 草を食べていた草食動物は
森の生活に適応できず→
大きく数を減らしました。
更に 追い打ちをかける事件が起きます。
それまで 南米にはいなかった
肉食動物が現れたのです。
今から300万年前
地殻が隆起して→
北米と南米が 陸続きとなります。
すると 北米からジャガーや サーベルタイガー→
更に 人間が
南米大陸にやって来ました。
そして わずかに生き残っていた
草食動物を襲い→
絶滅へと追いやったのです。
しかし こうした激動の時代を耐え生き延びてきたものがいます。
シロアリです。
シロアリは 3億年前に現れて以来→
地球上で繁栄している
生き物です。
草原では 草を
森では 木を食べて→
この激変も乗り切ってきました。
草食動物が絶滅した草原で→
シロアリたちは 食料である草を
ほぼ独占することになります。
そして 空っぽになった草原に

次々とアリ塚を作っていきました。
こうして 現在の
無数のアリ塚が立ち並ぶ→
不思議なセラードの風景が
出来上がったのです。
<そうか。 オオアリクイは
シロアリを主食にしていたからこそ→
生き延びることができたんだ。→
しかし シロアリと共に生きるのは→
いいことばかりではないらしい>