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◆そうです。
◆殺虫用の冷却スプレーで瞬間接
着。
◆どうしたんですか。
◆緊張しています。
◆緊張のあまり、ミスをしてしまったものの、
なんとか修正。
◆出た!
◆何やこれ?
◆これはヤスリみたいなものですね。
ヤスリ?
◆表面を…。
◆美しい。
◆さらに、橘さんは息つく暇なく…
◆背ビレの!
◆これ、めっちゃええなあ!
◆これは、いい!
◆さわりたい。
◆そして、カジキマグロに命を吹
き込む。
◆目や!
◆もう終わりですね。
◆チェーンソー入れてからの
とめどない動き…。
◆飽きないですね。
見てて。
◆最後の仕上げに、胸ビレをとり
つけます。
◆なるほど!
くっつくの、それ…?
◆これ、
あるとないとで全然ちゃうな?
◆くっついたで。
すごいなあ!
◆大体こんな感じで。
◆おお~、完成!
◆すばらしい!
◆こちらが橘さんが手掛けたカジキマグロ。
まさに大海原から飛び出したよう
な
躍動感のある作品。
◆何これ?
よう、できてますわ~。
◆これ、
結構早くできましたよ。
これで何分ぐらいですか。今30分ぐらいですね。
◆すごいなあ、これ!
躍動感と立体感がすごい!
◆やっぱこのヒレも立体的なほう
が。
ただ彫り込むよりも、出ているほ
うが…。
◆そうですね。
◆より見た目がね。
◆ここですよ、
折れたところ。
折れたところも、
あっ、わからないですね、全然。
◆冷静に対処されていましたもん
ね。
◆で、俺、すごいのが、
橋本さん、知ってました?
尾ビレがちょっとななめ向いてる。
◆ぴちぴち感。◆ぴちぴち感、ここ、すごいです
よね!
◆よく見てくれました。
◆平面じゃないんですよ。
前に出してますよ、尾ビレを。
◆制作時間わずか30分。
ひとつひとつのパーツがとても繊細に描写されています。
この道20年の橘さん。
これまでさまざまな依頼がありました。
◆何か仕事でやりがいを感じるこ
とはあったりするんですか。
◆子供たちがキャッキャッ言うて
さわりに来て、
ほほ笑ましいところがね。
ああ、やってよかったと思いますよね。
それでまた、くじけそうになって
も、
また次も頑張ってしようって思い
ますよね。
◆8月上旬、
この日はホテルでイベントがあるそうで、
その準備からカメラは密着。
135キロにもなる氷の塊を車に積みます。
◆これは何なんですか。
◆保冷のシートです。
◆会場となるのは
京都のリーガロイヤルホテル。
大阪から車でおよそ一時間、
これぐらいの距離なら
保冷シートで十分だと橘さんは言
います。
そして、多くのお客さんに見守ら
れながら
氷彫刻の実演が始まりました。
ホテルのロビーにチェーンソーの音が鳴り響きます。
その様子にお客さんも釘づけ。