殺害した疑いが持たれている。
石川さんの死因は失血死。
頭を鈍器のようなもので殴られたうえ
胸や腕を
何か所も刺されていたという。
実は、祥一容疑者は
石川さんの婿養子で
後継者として期待されていた。
≫父の後を継ぎ
政治家を目指していたという


４４歳の男。
元市議会議員と
その後継者に一体、何が？
真実の行方を追った。
人口１３万の千葉県木更津市。
この日、市議会では

被害者の冥福を祈り
黙とうが行われた。
凄惨な事件が起きたのはこの３日前だった。
≫その日、外出していた妻が
こちらのマンションの１２階の
自宅に戻ると
玄関先で大量の血を流し
倒れている夫を発見したのです。
≫殺害されたのは木更津市議会の議員だった
石川哲久さん、７１歳。
≫警察は、無職の石川祥一容疑者、４４歳を
殺人の疑いで逮捕。
祥一容疑者は石川さんの婿養子だった。
市議だった父と娘婿との間で
一体、何が？
≫石川さんは
こちらのマンションで妻と２人で
暮らしていました。
しかし、事件は妻が外出し
石川さんが１人となったときに
起こりました。
一体なぜそれが
可能となったのでしょうか。
実は事件はマンションの構造や

家族の行動パターンなど
全てを知り尽くしたうえでの
計画的な犯行だったのです。
≫妻と別居していた祥一容疑者は
事件の数日前地元・岡山から木更津市へ。
現場となったマンションの
防犯カメラが
男の姿を捉えていた。
警察によると事件当日、祥一容疑者は
事前に用意していた鈍器や刃物を
隠し持っていたという。
午後６時過ぎ
祥一容疑者は帰宅した、ほかの住民に続いて
オートロックをすり抜ける。
このとき、自宅には石川さん夫婦と
別居していた妻と息子の４人が。
しかし、午後７時半にはほかの家族が
外出すると知っていた
祥一容疑者は
非常階段で
身を潜めていたという。
そして、計画どおり
石川さんが
１人になった瞬間を見計らい
凶行に及んだとみられている。
今回、我々は事件直後
現場近くにあるコンビニの駐車場で
祥一容疑者を乗せたという
タクシーの運転手に
話を聞くことができた。

≫木更津から新宿まではおよそ５０ｋｍ。
タクシーが
アクアラインに差し掛かったとき
突然、祥一容疑者が…。
≫およそ１時間後、新宿に到着。すると…。
≫祥一容疑者は
タクシーを降りると
急ぎ足で、バスターミナルに
入っていったという。
手渡された一万円札には
赤黒い染みが。
≫その直後
タクシー会社から連絡が入る。
≫そして、駆け付けた警察官が
バスターミナルで
祥一容疑者を
確保したのである。
一体なぜ、男は
市議会議員だった父を？
殺害された石川さんは
東京大学を卒業後
当時の建設省に入省。
実家は、木更津では有名な名家だった。
≫国土交通省を定年退職後
２０１５年に市議選で初当選を果たす。
≫一方、祥一容疑者は
岡山県出身。
中学生のころ両親が離婚し
高校生までは母と姉の３人で暮らしていた。
大学卒業後は