大阪府は2か所が選ばれています。
>>日本の棚田百選は、1999
年に、農水省が全国134か所を
認定。
その選出方法は、健全に農業に取
り組み、維持管理が適切に行われ
ていて、地域活性化に熱心に取り
組んでいること。
東京都や神奈川県など、
首都圏では選出されていませんが、
大阪府では千早赤阪村と能勢町の2か所が選ばれています。
能勢町は国の天然記念物、野間の
大ケヤキや、
国の選択無形民俗文化財、
浄瑠璃が有名な、大阪府最北端の町。
ここで棚田は、500年前から美
しい景観を作り上げてきました。
うーん!
おいしい!
きょうの若一調査隊は、
秋の能勢町を散策し、日本の原風景、
棚田の歴史と魅力を大調査。
さらに絶景のドローン映像もお見逃しなく。
棚田に向かうその途中で、
調査隊は、
阪急バス森上停留所からおよそ3
00メートルの場所にある神社へ。
>>この神社、
実は能勢、あるいは大阪府の農業の歴史と、
非常に深い関係のある神社でして。
>>782年創建のきね神社。この神社と大阪の農業の歴史には、
一体どのような関係があるのでし
ょうか。
>>あそこにお米が、新米が、
ことし取れたお米が、
お供えしてありますが。
こちらの神社は、
山田谷大介という人が主導して、
農民一揆が発生した。
能勢騒動というんですが、その出
発点になったのが、この場所なん
です。
>>1833年、
洪水や冷害による凶作で、天保の
大飢饉が起こります。
しかし、
幕府はなんの対策も打たず、
豪商が米を買い占めました。
それに憤った大坂東町奉行の元与力で陽明学者でもあった大塩平八
郎は、1837年7月、
大坂・天満で乱を起こします。
大塩の乱に触発されて起きたのが、
能勢騒動と呼ばれる農民一揆。
現在の池田、宝塚、
川西を含む能勢エリアに集まった周辺の農民は、
1000人以上に上ったそうです。
能勢騒動の舞台から程近い長谷の棚田。
そこに広がる光景とは。
>>このずっと谷に、
こちらの奥のほうまで広がってい
ってるんですね。
>>高さは大体どれぐらいあるん
ですか?
>>ここが標高、結構ありまして
ね、200メートルぐらいあるん
ですよ。
そこから400メートルぐらいま
で、200メーターにわたって、
この棚田が続いていくということなんですね。
>>こちらが長谷地区の棚田。
現在、
およそ500枚の田んぼがありま
す。
室町時代末期から増え続けた棚田
では、
最盛期にはおよそ200軒の農家
が米作りをしていましたが、
現在は50軒ほどに。
棚田とは、
傾斜地に階段状に開かれた小さな
区画の水田のことを言います。
農水省は棚田の定義を定め、水平
方向に20メートル進んだとき、
1メートル高くなる。
傾斜20分の1以上にある水田を対象としています。
調査隊は棚田の一番上まで、距離
2.2キロ、
高低差200メートルを上ります。
>>この景観いいでしょ、なんか歩いてみたくなるでしょ。
>>大阪府内にいるとは思えない
ですね。
>>大阪府です。
ここ、れっきとしたね。
>>ちょっと小旅行に来た気分で
す。
>>そうそう。
秋が来るなという感じしますよね。
>>お米のおいしい季節がやって
来ますね。
>>そうそう。