女性の所に、定兼が近づいていっ
た。
中身を確認すると。
何やら黒い物体が。
コピー商品と見られる靴下だ。
>>全部入ってたの?
この中に?全部入ってた?
そのまま行きましょうか。
きょうは1人で日本に来たんですか?
>>1人です。
>>1人ですか?
この申告っていうのはあれですか
?商業貨物としての申告なんです
か?
>>半分、ちょっとだけ。
>>ちょっとだけ?
>>荷物の中身をすべて確認する
ために、
定兼が別室に連れていった。
ボディーチェックをしたところ、
とんでもないものが見つかった。
有名ブランドのコピー商品と見ら
れるベルト。
しかもどう見ても新品同様。
さらに、
有名ブランドのコピー商品と見ら
れるものが続々と出てきた。
当初、
自分ではくために持ってきたと主張していた女性。
もしそうなら、
全部使うのに何年かかるかしら?
最終的に、
女性は靴下とベルトがコピー商品であることを認め、
摘発されることになった。
>>ものが大量だっただけに、
大きい事案だと思いますね。
お客さんが途中で、
日本語分からないって言ったり、
ちょっとうそを言い出したりするっていうのは、こういう大きい事
案で見ると、
ちょっと難しいなっていう部分がありました。
>>関西空港のすぐそばにも、
コピー商品が日本に入ってくるのを防いでいる人たちがいる。
大阪税関では、
海外からのすべての郵便物について、
コピー商品の疑いがあるものを、
一つ一つ手作業で確認している。
この日は、
1時間でこれだけコピー商品の疑いがあるものが出てきた。
こういった地道な取り組みが実を
結び、
去年、
上半期でコピー商品の輸入差し止め点数はおよそ50万点に上り、
全国1位となった。
>>侵害物品ですね、
こういったものがテロ組織等の資
金源になるおそれがあります。
そういった資金源を絶つというよ
うな意味でもですね、われわれの
仕事というのは、重要ではないか
というふうに考えております。
>>コピー商品のほかに特に気を
つけているのが、
不正薬物の持ち込みを防止するこ
と。
アジア系の男女2人組が持ってい
たスーツケースから。
不正薬物の反応が出た。
急いで現場に駆けつける定兼。
>>そこ、横にあります。
>>違法な薬物を持ち込もうとしているのか。
税関ロビーに緊張が走る。
あれ?
もう出てきちゃった。
結局、
2人の荷物から錠剤などの目に見
える不正薬物は出てこなかった。
ではなぜ反応が出たのか?
2人は、
持っていたスーツケースをレンタ
ル品だと主張。
過去にそのスーツケースに、
不正薬物が入っていた可能性も考えられるという。
>>結構、
よくある事案なので、
落ち着いて対応できました。
一概に反応したから持ってきているというわけではないので、
そこは厳重に検査してということ
で。
>>ありとあらゆる不正持ち込み
に日々目を光らせている定兼たち
税関職員。
日本の安全を守るため、
なくてはならない大事な仕事。
これからも頑張ってね。
>>赤堀さん、
まさしくね、これもテロ対策につながるわけですよね。
>>そうですね、
私も実際、
関空経由での不正な物品の違法輸