(VTR)SNSで今10代の若者を中心に
気がかりな声が聞こえてきます。
一部の市販薬には気持ちを落ち着かせたり
気分を高めたりする成分が
微量ながら含まれています。
そうした薬を
何十錠も服用することで
生きづらさや不安な気持ちを
紛らわせたいという若者が
増えているのです。
厚生労働省も、こうした薬を乱用のおそれがあると認識。
販売できるのは
薬剤師と登録販売者のみ。
買えるのは1人1箱といった
販売制限を
6年前から義務づけています。
薬物依存に陥るおそれがあるだけではなく
腎臓や肝臓への重い後遺症が残る
危険性もありますが
過剰摂取を繰り返す若者たちが
後を絶ちません。
10代の娘が、4年以上
過剰摂取を続けているという
上田さん夫婦です。
きっかけは中学生のときにいじめを受け
部屋に引きこもるように
なったことでした。
娘がSNSで
不安な気持ちを発信したところ
同じ悩みを抱える人が
過剰摂取を行っていると知り
始めるようになったのです。
最初は不安から逃れるために薬を乱用していましたが
次第に、その目的は
変わっていったといいます。
娘はその後
より効果が高いと聞いた
海外の薬を購入し始めるなど
日々、状態が悪化。
上田さんたちは…
浜島≫娘さんもつらかったでしょうけれども
ご両親
居たたまれなかったでしょうね。
大吉≫いくら規制を
かけたところで
いろいろなところで
買えるわけですものね
今、市販薬は。
近江≫視聴者の方からも
気になるメールをいただきました。
北海道の方からです。
ドラッグストアに勤めています。
いつも、あるかぜ薬を
毎週のように10個単位で
買っていく人がいます。
不思議に思って調べたら
気分が高揚する作用が
あるらしくびっくりしました。
広がってしまって
いるんでしょうね。
小林≫警鐘を鳴らしている専門家の方がいらっしゃいます。
若者の市販薬の依存症の
治療を行っている
精神科医の松本俊彦さんです。
松本さんはこのVTRや
ファックスのような事例は
ご自身、どのくらい増えていると
感じていますか?
松本≫こういうケースは日常的に
見ているんですが
私が担当している薬物依存の
専門外来ではずっと、10代の
市販薬乱用の患者さんたちが増えていったんですが
ことしは去年に比べて
体感で倍以上でしょうかね。
そういう増え方をしています。
大吉≫その背景にはコロナという
のが大きいんですかね。
松本≫関係している。
かなり無視できない影響を
与えていると思っています。
コロナの影響で緊急事態宣言が
なされたあとですね
例えば、もともと
みんな家にいるわけですね。
ご両親が在宅ワーク
あるいは自宅待機という状況になりまして
もともと仲が悪かったご夫婦が
衝突が多くなるわけですね。
その中で子どもは非常に
もともと家庭の居心地が
悪かったのがさらに悪くなる。
例えば高校に入学したばかりの子の場合には
中学を卒業しているから
従来の友達との関係がやや疎遠になり
また高校が始まったといっても
新しい同級生とは会っていない。
これまでは家での苦しさを
学校で紛らわせることが
できていたのが、それが