>>だめですよ、ここ。
>>はい、すみません。
>>注意を聞かず、彼らは去って
いった。
白昼堂々行われる高級ハマグリの密漁現場に。
>>これ、だいぶ取ってますよ、
これ。
犯罪ですよ、それ。
>>三重県桑名市。
この地方の名産といえば、
なんといっても、
この高級ハマグリ。
ぷりぷりの身から出る汁は、うまみがいっぱい。
そのお味はというと。
>>おいしいです。
塩分がちょうどよくて。
>>どう?>>おいしい。
>>おいしい。
もう、
最高においしいです。
>>この時期、
桑名産の高級ハマグリが店頭に並
ぶと、
500グラムで、
なんと3000円にもなる。
>>やっぱり桑名産のハマグリも、
取れる量が限られてますのでね、
もう取れる場所も、取れる量も、
もう僅かの量しか取れないので、
それでやっぱりちょっと値段が高
くなってきますね。
>>実は、
この桑名産の高級ハマグリは、
およそ10年前から密漁が横行。
地元の漁師は困り果てていた。ハマグリが取れるのは、
潮が引くと200メートル沖まで
歩いていける、
人工の干潟。
海に流れ込む川の左側が貝が取れる干潟。
その干潟を取り囲むエリアが、
漁師に共同漁業権が与えられている場所になり、一般の人は、貝を
取ることができない。
不法にハマグリを取ると、
漁業権侵害で20万円以下に罰金
になるケースもある。
しかし。
干潟には女性や子どもも合わせると50人以上の人がやって来てい
た。
すると、
貝取り禁止エリアで、
貝を取っている男性を発見。>>すみません。
それ、
ハマグリですよね?>>うん。
>>見ると、網の中にはハマグリ。
3キロほどあるだろうか。
>>ここ、
だめですよ、取っては。>>うん。
そうやね。
それだったら向こうも言ってきてくれ、俺ばっかり言って。
>>男性は、
ここが貝取り禁止エリアと分かっていて、ハマグリを取っていた。
>>なんで、
取ってはいけないものを取るんですか?
>>それなら返すしかいかんやん。
>>返すんですか?
>>うん。
>>じゃあ、
返すの見てますから。
>>はい、分かりました。
>>ところが、男性はハマグリを
海に返さず、
そのまま持ち去っていった。
こうした事態を受け、
地元の赤須賀漁協では、
海上保安庁や県漁連と協力し、毎年、密漁パトロールを行っている。
>>これ、
漁業権というのがあるもので。>>チラシを配り、
漁業権があることを説明する漁師。
第4管区海上保安本部の職員も、目を光らせる。
去年、
密漁で告訴された人数は53人にも及んだ。
しかし、
密漁は後を絶たない。
>>すみません。
これ、
ハマグリですよね?
>>小さなハマグリを大量に取っていたのは、女性だった。
>>ここ、
取ってはいけない場所なんですけれども。
どうして何も返事なさらないんで
すか。
>>女性は無視し続け、
貝取りをやめようとしない。すると。
>>なんで無視して取り続けるん
ですか?
>>ほかの所へ行ってね。
>>ほかの所じゃなくて、あなたにまず、貝を捨ててくださいと。
>>私が女性だからだ。
男性の所へ行って、
その男性が捨てたら、私も捨てま