◆ええっ！
◆淡路産のタマネギを
１つの寸胴に１１キロぐらい入れて、
ずっと煮込むんです。
タマネギが煮込んでとけて、
ずっと行くと、
その甘み成分がどんどん出てくるんで、一応お客さんに出すのに、
煮込んでるんですけど。
◆食べてまう。話聞きながら、
失礼やと思いながら、とまらない
ですよ。
◆どうぞ。
◆お父さん、これはどうしたらい
いんですか。
これ。
◆２６年前にオープンした
コーヒーハウス ナカザワ。
周辺には京都府立大学など
学校が多いことから、
お店には自家製カレーを初め
大盛りサイズのメニューがいっぱ
いなんです。
ほかにも、焼く前に卵の中にごはんとひき肉を混ぜ込んだ
オムライスならぬ
「オムレツライス」もボリューム満点で
学生たちに人気のメニュー。
◆もともとは、
私は生まれたときは、
三条の木屋町で
旅館やったんです。
で、
そこで育ってたんで、そういう食
べるもんとか。
◆旅館で？ もともとお父さんは。
◆江戸時代から続いてる２７０年続いた旅館だったんです。
◆うわあ、すごい！
立派な旅館、
これ。
◆これはもう昭和の初期です。
車も古いやつですから。
◆江戸時代から？
お父さん、それは継がなかった？
◆継ごうという気はありました。◆何で？
◆でも、ちょっと旅館が
父親の代で余りうまくいかなくなって、
ちょっと廃業してしまったと。
◆中澤さんの実家は、京都を代表する老舗旅館・吉岡家。
跡地にはその歴史を紹介する
看板が立つほど有名な存在でした。
新撰組に襲撃された
旅館・池田屋とは
２軒隣だったそうで…
◆池田屋のほうへ
浪士というか、
新選組が突入するときに、
うちは、夜でしたから、
雨戸が閉まってました。
人がざわざわしてるから、ちょっ
と雨戸をあけたと。
そしたら、
やりで
今からちょっと出てくるな
ということがあって、後で聞いたら、
そのときに
池田屋へ新選組が。
◆え～っ！ということは、お父さ
んから見たら
何代前の方になるんですか。
◆４代ぐらい前です。
◆４代前のひいおじいちゃんとい
うことになるんですか。
お父さんからしたら。
◆ひいおじいさんか、それぐらい
ですね。
◆お父さんのおじいちゃん、
ひいおじいちゃんが、ここで、
出てくるなと言われて、危ないか
ら。
◆これは、主人の子供のころ。
両親と…。
◆お父さん、めちゃくちゃええと
ころの子ですやん。
お坊ちゃん。
◆昔は。
◆昔は、坊ちゃん坊ちゃんと。◆今で言う、大丸の写真館で
毎年ずっと写真を撮ってたんです。
◆こんなん普通考えられないですよ。
お父さん、
今、お幾つですか。◆今、６５です。
◆大坊ちゃんやん、これ！
これ。
どおりで、空気合うなと思ってた
んですよ。
僕らはポッと出の坊ちゃんやから、
ちょっと荒い坊ちゃんなんですよ。
お父さんは、江戸時代から続くほ
んまの坊ちゃんやから、
もう出てるわ、これ～。
お父さん。
こんな髪型、できませんよ、