スタンダードの疲れをみじんも感じさせない荒業を披露。
5種目を全力で踊り終えると、
もう汗だくのへとへと。>>着替えます。
>>勝負衣装にチェンジし、
38分後、ラテン決勝に挑む。
>>2連覇目指して!
>>はい、目指して頑張ります。ありがとうございます。
>>決勝に予選の点数は持ち越さ

れない。文字どおり一発勝負だ。
まずはサンバから。
弓椰さんはもちろん、そのレベル
についてくる現役女子高生、
夏海さんの体力と技術もすごい。縦横無尽、素早い動きも息ぴった
り。
2曲目はチャチャチャ。
大人の男女の戯れを表す動きは、
小粋でかっこいい。
3曲目、
ルンバは愛の踊り。
まさに、愛のメリーゴーランド。


4曲目は闘牛士の踊り、パソドブレ。
その立ち居振る舞いはまさに闘牛
士。
この日、
二刀流の弓椰組はラテン5曲を3回、スタンダード5曲を3回、
計30曲を、違う振り付けで踊ら
なければならない。
そしてこれをしているのは、
弓椰・夏海組1組だけなのだ。ラテン最後の曲は、
陽気なアメリカンダンスのジャイ
ブ。
回転技を披露したそのとき、
ドレスのすそに足が引っ掛かって
しまった。
だが、16年前とは違い、
アクシデントすら振り付けに変え
てしまう、さすがはチャンピオン
だ。
5種目10分間を全力で踊りきっ
た弓椰組。
果たして連覇なるか。
6位から順に発表され、残るは2
組、弓椰組の背番号は45。
>>準優勝は。
背番号44番。
>>ということで、弓椰組、
見事優勝。ことしもラテン日本一だ。
>>2連覇おめでとう。
>>連覇おめでとう。
>>ありがとうございます。

おかげさまで。
スタンダードにすぐに切り替えま
す。
>>表彰、
エキシビションのあと、スタンダード決勝までは、53分しかない。
すると決勝戦を前に、
ボディメンテナンス室に駆け込む夏海さん。
>>夏海さん、どうしたの?
>>血まめが。>>きょう一日で出来ちゃったの?
>>さっき出来た。
>>とりあえずテーピングで応急
処置。
そしてついに、
兄妹対決の最終章、スタンダード
決勝戦の幕が上がる。
まずはワルツから。
公私ともにパートナーの石原正幸
選手は、スタンダードで11連覇
を果たした元王者。
キレのあるスイングダンスから入
ると。
滑らかに回転。
緩急のある踊りからポーズを決め
る。
一方、兄、
弓椰組は滑らかなスイングダンス
から、情熱的なポーズで会場を沸
かす。
兄妹最強のライバル、
オレクシー組は、甘い表情から。

緩急をつけたスイングダンスを披
露。
2種目目はタンゴ。
キレのあるステップと首の動きに
注目。
素早いターンからのポーズ。
弓椰組は。
ラテンダンスをほうふつさせる息
が合った素早い動きを見せる。
一方、オレクシー組は。
首の動きは桁外れに速い。さらに。
回転にもキレがある。
3種目目、
ヴェニーズワルツでは、兄妹そろ
って華麗にフロアを舞う。
と、オレクシー組、石原組に急接
近。
冷静に衝突を回避。
会場から拍手が沸く。4種目目、
スローフォックストロット。