たりも
していたわけ？
◆この仕事につくことも
自分が商売をしてて
大変やったことを知ってるからだと思うんですけど…。
◆このパン屋さんを私がやるとい
ったときに反対された。
◆いや、この道に入るときからで
す。
専門学校に入るときから。
◆どう言うの？
◆自衛隊に行けって言われて。
◆自衛隊に？
えらい話やな。
◆ほんま行ったんですよ。駐屯地に。
◆マジで？
◆試験を受けに。
迎えに来たんですよ。
◆マジで？あなた自衛隊に行きたいとか言っ
てた？
◆言ってないのに、
お父さんが勝手に行かそうとして
いた。
◆いかそうとされて、
身体測定とか、試験受けたりとか。
◆面接もあったでしょう？
◆入る気ないんですって。
連れてこられましたって言いまし
た。
◆言うたん？
◆それも言ってないですよ、
お父さんには。
◆えっ。
お父さん知らんの。
落ちたの？
◆自分でお金払うからって言って、全部払って行きました。
◆うわ～。すごいなあ。
あんた。
◆でも、逆に
そうやって抑えられるからこそ余
計にやったるわみたいなのもあっ
たんかもしれん。
◆なるほど。
◆夢かなえたんねんみたいな。
◆お父さんに対する、
お父さんは私のことをわかってく
れないということを
ずっと思ってたんですか。
◆思春期がずっと続いてるんです
かね。
反抗期が。
きょうだいは。
◆妹がいます。
◆女の子２人。
◆お父さんは、
あなた方、娘２人やから、
心配で仕方がないんやわ。
◆そうだと思います。
◆やっと最近わかったんですけど。
◆わかったんかいな。
お父さん、近いんですか、住んでいるの。
◆今何してはるの。
◆家にいると思います。
◆うわ～。
◆呼んでみる？
◆ええ？
ほんまに呼ぶんですか？
◆いろいろわだかまりがあるんだ
と。
でも、心の中ではちゃんと感謝し
ていますよ、育ててくれてありが
とうねということを言いたい気持
ちはあるの？
◆円さんがおってくれたら。
◆ということで、
近所に住んでいるという
お父さんに来てもらうことに。
◆こんにちは。
すいません、円広志です。◆こんにちは。
◆ご主人、こっちこっち。
すいませんね、
立ち位置ちゃんと。
お父さんね、お若いころに
奥様を亡くしてしまったんですか。
◆そうです。◆やっぱり娘さん２人やったら、
ちょっとは心配もあったでしょう
？
◆子供に対してはやっぱりお父さ
んの役割があって、お母さんの役
割があって。
◆お父さんが怒ったときには、
お母さんがフォローしてというこ
とがあったけど、やっぱり男１人
やからね、どうしても怒ったら
ちょっとずつ心が離れるような心配もあり
ますわな。
◆そらありますよね。
私は口足らずやからね。
もうぱっと言うたら、言いわけと
か、そんなんせんから。