>>よく風情が残ってますよね。
>>こちら鍵屋は、
江戸時代に船待ち宿として繁盛したとされる場所。
当時のたたずまいを今に伝える母
屋は、
枚方市の有形文化財に指定されて
います。
くらわんか船とは一体なんなのか。
調査隊は主屋に隣接する資料館へ。案内していただくのは、
学芸員のかたやまさんです。
>>これがくらわんか船。
>>これですか?
あっ、ごはん食べてますね。
>>そうですね。
>>えっ?
>>くらわんか船とい
うのは、
ここに三十石船とか船が行き来す
るでしょ?
そしたらその船に酔っていって、
酒くらわんかね?とか、呼びかけ
て、
煮炊き物を売ったり、飲み物を、汁を売ったり、そういうことをし
てた船のことをくらわんか船とい
うんです。
>>淀川を行き来する三十石船を
相手に、食べ物や飲み物を売って
いた船が、くらわんか船なんです。
>>くらわんかというのは、
ちょっと飯くわへんかみたいな、
そのことばで侍に話しかけてもい
いなみたいなね、要するに、
無作法特権といいますか。>>徳川家康とか、秀忠ですね、
この通りを歩いて帰ることがあっ
たそうなんですが、
真田十勇士が襲いかかってきたそ
うです。
あっ、危ないというところを、対
岸の高槻のほうから秀忠とか、家
康を助けに、その功績があって、
徳川家からこういう商売をしてい
いですよという許可を得たという、
ほんまかうそか分から
ないようなエピソードがあります。
>>2階に上がると、裏手には、
淀川が広がっています。
>>もともとこちらが堤防で、
これは明治以降、
明治40年以降に出来た堤防になってますので。
>>もっとじゃあ、
水辺りが近かったわけですね。>>そうですね。
>>こちらが船待ち宿だった時代
は、すぐ行き来、
目の前で行き来できて。
>>枚方宿で繁昌していたくらわんか船。
売られていたのは、酒や餅、
芋などが主でしたが、名物として知られていたのが、
ごんぼ汁と呼ばれる料理です。
資料館では予約すれば、
お弁当と一緒に、
ごんぼ汁の味わうことができるんです。
>>ごんぼ汁のごんぼっていうの
は。
>>ごぼうのことです。
十返舎一九の東海道中膝栗毛にも、ごんぼ汁を提供されたお客さんが、
売り子に向かって、このごんぼ汁
は、ぬるくてまずくて、しかもね、
ごぼうも芋も腐っているというふ
うに、もちろん今出てくるやつは
腐ってないです。
>>ごぼうに鶏肉、
おからなどが入ったごんぼ汁。
では頂きます。
>>うん。
ああ、いける、いける。>>うわー、おいしい。
ごぼうのだしもよく効いています
し、鶏肉もおいしいですね。
>>急に、
食レポ意識するように。
なんかこの間上司にいわれたんで
すか?
>>いえ、いえ。とんでもござい
ません。
やっぱり見てる方に味
が伝わるようにと思って、誠心誠意、伝えさせていただきます。
今も多くの人を魅了する枚方宿。
56番目の宿場という枚方の歴史ある一面。
皆さんも歴史ある街道を、
旅人気分で歩いてみてはいかがでしょうか。
>>ということなんですが、くら
わんか船、
ご存じだった増田さんは、この辺
りは歩いたことあるんですか?
>>いや僕、
だから大学4年間、
枚方通いましたから、大阪で一番
好きな場所ですから、
この通りも昔から何回も通ってま
すけど、昔よりもきれいに大切に
残そうという意識がやっぱりね、