こちらの中に鐘が入ってますが、この鐘は、
日本三大名鐘の一つ、国宝なんで
す。
>>一般公開されていないので、
お見せできないのが残念ですが、京都の平等院、滋賀の三井寺にあ
る鐘と並んで、
日本三名鐘と称されています。続いて向かったのは、金堂。
こちらには貴重な国宝の数々が保
管されており、
中には教科書に出てくるあの有名
な肖像画も。
でも、この景色もいいなぁ。
>>いいですよね。
>>景色の変化を楽しみながら、
ゆっくり回れるのが。
ーきれいです、本当に。
>>いや、もう、
写真撮りなくなってくる。
>>黒木さんがまだ、若いから、
写真撮ろうと思うけども、もう、
私70近くなってくると、
写真撮りたいという気持ちが全く
起こらない。
>>なんでですか?
>>撮ってももう見る機会がない。
>>えー、いやいやいやいや。
>>頭の中にだけ残していこうと。
持って死ねるもんはね。
>>いや、
一緒になって天国に行くときに、
行くときに一緒にしまって、一緒にね。
>>また今度、飲みながら話しま
しょう。
>>行きましょうか。
1935年に建立された本瓦ぶきの金堂。
昭和の仏像建築の傑作ともいわれ
ています。
>>ここにですね、
薬師如来様がおられます。>>国宝ですか?
>>国宝です。
>>真ん中に安置されているのが、
国宝の本尊、薬師如来立像。
奈良時代から平安時代のもので、
1本の木を彫って造られています。
そして、
本尊の隣には、
日光菩薩立像と月光菩薩立像の2体の重要文化財が。
3体で薬師三尊像と呼ばれていま
す。
>>薬師如来様ですから、われわ
れの健康とか、心の健やかさとか、
そういうことを支えてくださるわ
けですけれども。
>>自分たちの心に問いかけてく
るようなお顔をされていますね。
>>ちゃんとそれなりの見方をし
なさいよとおっしゃってるんです
よね。
>>また、本尊の脇を固めるよう
に、薬師如来の守護神、十二神将
像と、仏教を守護する四天王像も
安置されています。
間近で見ることができますので、
ぜひ目の前で手を合わせてみてく
ださい。
金堂の中には、ほかにも国宝が。
仏の最高位、
大日如来を中心に描いた、曼陀羅
や、
弘法大師空海が、
頭から水をかぶる灌頂という儀式を行った際、
儀式に参加した人の記録も。
そこには最澄の名もあり、
2人の交流を今に伝える貴重な資
料となっています。
さらに。
あ!
これ。
>>あるでしょ。
>>源頼朝。
>>伝ですね、われわれ、
子どものころはこの肖像画が源頼
朝だと教科書に載ってましたけど、
最近の研究では、
そうでない可能性もあると。
>>そうなんですか。
>>足利尊氏の弟かもしれないという説もあってですね、今はもう、
そう伝わってるということで、伝
を付けますけれども、
肖像画としてすばらしいものです
ね、この完成度の高さ。
>>こちらの肖像画は大変大きく、
ほぼ等身大で描かれたといわれています。
また、
一般には公開されていませんが、
いずれも国宝である藤原光能や平
重盛の肖像画も保管されています。
そんな数々のじゅほうが残る境内
で、今回、調査隊が特別に見せて
いただいたのが、多宝塔。