万国博関連事業としてばかりではなく、
大阪を東西に貫く中央大通りの心
臓部として、
大阪の将来の繁栄を支えるものと
いえましょう。
ビルの上に高速道路、
高架道路合わせて12車線が走る、
世界にも例を見ない、
画期的な街づくりが目に見えて進みます。
>>船場センタービルとその上の
高速道路も、
万博開幕直前の1970年3月に
完成。
ほかにもそれまで対面通行だった
御堂筋は、
交通量の増加を見越して、現在の
一方通行の形に。
>>幾何学模様の美しい新大阪駅
付近。
高速道路並みの機能を持った一般
道路というのが、
新御堂筋の特徴と魅力です。
>>万博会場へアクセスする幹線道路、
新御堂筋も開通。
大阪は1970年の万博をきっかけに変貌を遂げ、
今も私たちの生活を支えているの
だ。
万博に合わせて大きく変わったの
は、
地上だけではない。
市営地下鉄は急ピッチで工事が進められ、
万博開催までの3年間で、
営業区間は、
30キロから一気に倍増した。
また世界中から来る利用客が覚えやすいように、
路線ごとにテーマカラーが設定さ
れた。
御堂筋線などの名称が決まったの
もこのころだった。
さらに万博は、
食文化にも大きな変化をもたらした。
>>このケンタッキーが、
最初に日本に上陸するときに、
テストのために万博に店を出した
と。
そしたらすごく人気出て、もう、
すぐに日本に出店を始めてます。
>>これは実際に万博で売られて
いた貴重なパッケージ。
ケンタッキーは、
万博の実験店舗で成功し、その後、一気に全国に広まった。
そして今では定番となった、
明治ブルガリアヨーグルトも、当時、
明治の経営幹部が、
万博内のブルガリア館で試食をしたのがそのルーツ。
あまりの酸っぱさに驚いたものの、
本場の味を日本に広めようと、
商品化されたのだ。
また、
万博がきっかけで急成長を遂げた
企業が関西にある。
神戸に本社を構える、
UCC上島珈琲。
>>こちらが日本万国博覧会で販
売された、
UCC缶コーヒーです。
>>万博が開催される前年・1969年に発売された、世界初の缶
コーヒー、UCCミルクコーヒー。
>>大阪で万国博覧会が開催されるというふうなニュースを聞きま
して、
その盛り上がりがすごく大きくなるだろうなということで、
一生懸命セールスしまして、
会場内のパビリオンの飲食施設、
あるいは小売り店さんにこの缶コ
ーヒーをお勧めしたわけです。
>>持ち運べるコーヒーとして、
万博会場内で販売したところ、大ヒット。
売り上げは万博の前の年と比べて
1.4倍に増加し、
現在までの販売累計は、
およそ150億本に上るロングセラー商品に成長した。
>>日本の一大イベントですけど
も、
同時に私たちがコーヒー会社とし
て大きく飛躍する、
その大きなきっかけになったとい
うふうに思います。
>>1970年の万博は、
今の私たちの生活に大きな変化をもたらした。
2025年の万博は、
一体、
何を残すのだろうか。
万博を開催したことで、
驚きの変貌を遂げた場所が、大阪
意外にもあった。
取材班が訪れたのは、
愛知県長久手市。
2005年に開かれた愛・地球博
の開催地だ。
愛・地球博は、自然の叡智をテー