背景に、
アメリカと中国の貿易戦争の話を
今、
ニュースで非常に取り上げる機会、
多いんですけれども、
実はこの中国のEV、
まさに電気自動車というのは、
この米中の貿易戦争の最も大きな
火種の一つになっているわけです
ね。
中国の市場に、
外国の自動車メーカーが進出する
には、
国有企業など、
中国の企業と合弁会社を作らないといけないというふうなルールに、
もうすでになっているんですね。
日産自動車も、
中国の国有企業と一緒に一つの会
社を作っている。
さらにこの世界のハイテク覇権を
握ろうという国策、
国家戦略を、
今、
中国は推し進めようとしています
ので、中国で売る電気自動車の販
売量、来年、再来年と、どんどん
どんどん比率を上げていこうとい
う、
義務づけるというようなこともしているわけです。
これに対して、アメリカのトラン
プ大統領は、特にこのハイテク技
術の流出というのは、
安全保障の問題にも関わってくるというようなことで、中国と今、
大もめにもめてるのが、
まさにこの自動車の分野だということになるわけですね。
>>若一さん、
どちらが世界を引っ張っていく存在になるのかという。
>>それと、ゴーン氏の背景には、
やっぱりフランス政府
がいるわけですね。
その中国に対する関心というのは、
ゴーン氏だけじゃなくてフランス
政府そのものが強い関心を持って
いる。
そういう対応をしてきましたね。
ここにきて、
日産を提携関係ではなく、完全にルノーの子会社に組み入れてしま
うと、フランスのほうが主導権を
持つ。
ルノーの一番の最大の株主はフラ
ンス政府ですから、
そういう流れを作ってしまうとい
うことが見えたこともあって、
逆にこういう動きが出てきたとい
う。
2つの大きな背景があると思うん
ですけど、1つはそこですね。
もう1つはやっぱり、日産の社内
での危機感ですね。
これ以上、
独裁政権が続くと、
社内のモラルハザードが限界にな
ってしまうという、2つの危機感
が重なったんじゃないでしょうか。
>>若一さんがまさにおっしゃったとおりで、中国に対する進出と
いうのは、実はこれ、
日産だけの話じゃなくて、日本の自動車メーカー、
ほかも同じように今、積極的に、
さらに中国に出て行こうとしています。
トヨタ自動車も、ことしの5月に、
中国の李克強首相が来日したときには、
北海道の最先端の工場を視察を、
案内をしていたり、
電気自動車も2年後には投入をす
ると。
ホンダも同じように、
来月から中国で生産を開始するというような話もやはり出てきてい
るわけですね。
こういうふうな自動車業界全体が今、動こうとしているときに、
なぜ、その電気自動車を、最も力
を入れていた、
日産に、
こういう問題が起きたのかということが、やはり業界の皆さんから
すると、いろんな臆測、
疑心暗鬼がやっぱり出てきている。国も同じなんですね。
日本もこういうふうに考えていま
す。
日本にとって自動車メーカーとい
うのは基幹産業です。
ですから、
やはりどんどん発展してもらわないといけない。
ですから最大の市場の中国には、
進出をしていきたいという気持ちはやまやまなんですけれども、
一方で今、
アメリカとの貿易戦争を考えると、
技術が流出していくということに
ついては、
トランプ大統領も非常に敏感に今、
反応している。
来年には、