日韓の歴史のとげが再びクローズアップされることになります。
>>ムン・ジェイン大統領が新た
な歴史の出発点にしているのが、
1919年という年。
韓国の国立墓地に、
その原点を見つけることができた。
>>この国立墓地の一角には、
愛国志士と呼ばれている人たちが
埋葬されている場所があります。
この人たちは日本の植民地支配に
対し、
抵抗運動を続けていた人たちです
けれども、
今も日本と韓国が折り合うことの
できない歴史のとげともいえる原
点がここにあります。
>>墓石の一つ一つに刻まれている、
独立の文字。
1919年は、
韓国にとっても、北朝鮮にとって
も、
日本への抵抗というキーワードで
歴史を語れる政治的メッセージに
なる。
当時、
朝鮮半島を合法的に統治していた
という日本にとっては、
新たな対立の火種になりかねない、
相いれない歴史観だ。さらにこの歴史対立は、
韓国の国内にも亀裂を生むことに
なる。
>>こちら側からが親日派の人々
のことをまとめた、
この民族問題研究所の出発点にな
った研究の成果なんですけど。
>>韓国で親日派と呼ばれる人た
ちは、植民地統治時代に、
日本に協力した人たちのこと。
戦後、
裏切り者のレッテルを貼られ、
今もその家族や子孫にまで、
責任追及の声が上がる。
この研究所では、
親日派を追跡調査し、
詳細な経歴をまとめた人名辞典を作り上げた。
>>朝鮮の人々を戦地に送ったり、
あるいは、
韓国の物資、
そういうものを収奪に、
みずから協力して、あるいは政治
的な権力を持って、
日本の帝国主義に協力した人々が
いるわけなんですよね。
彼らがその当時もらった権力、資
本、
その富によって、ずっと戦後も豊
かな生活をやってきたと。
だからそういうことを、
直さないといけないというふうな意識。
戦後、反省して、自分たちの罪を
ですね、反省して、謝罪して、そ
れに従う、また償いをするべきだ
ったと思うんですね。
そういうことが南北の分断によっ
てできないまま、
ずっと今まで来た。
>>人名辞典に掲載されているパク・チョンヒ元大統領。
経済発展の立て役者だが、
旧日本軍の軍人としての過去を問題視され、その後、
親日派に分類された。
今の徴用工問題で批判される、
日韓請求権協定は、
パク・チョンヒ元大統領が手がけたもの。
根深い不信の連鎖。
南北の分断は、
韓国社会の歴史の清算にも、影を
落としている。
こうした南北の分断状態を解決す
ることにつながるのだろうか。
きょう、韓国と北朝鮮の間で、
鉄道と道路の連結式が行われた。
北朝鮮側のパンムン駅での式典に
は、
南北の閣僚と、
中国やロシアの代表団が出席し、
融和ムードが演出された。
一方の韓国側の駅は、今、どうなっているのか。
われわれは先週、
韓国軍から特別の許可を受け、
規制区域の中に入った。
いてつく道路をしばらく走ったあと、
近代的な駅舎が視界に入ってきた。
これが韓国側のトラサン駅だ。
>>中を見てみたいと思います。
北朝鮮に向かう鉄道がですね、
ここから発着する予定になってい
ます。
駅舎の中に入りましたけれども、
非常に天井が広くて、
すでに開通の準備が整っていると