>>もちろん、屋根の上ですね。
>>屋根の上?
>>階段が見つかってしまって、
追っ手が2階まで上がってきたら
もう、
最終的にはもう屋根の上まで上が
っていただこうと。
>>屋根から逃がすと。
>>そして、
2つ目の特徴は防火設備。
二條陣屋は京都の歴史上最大の火災といわれる、
天明の大火で全焼しました。
現存する屋敷は1850年ごろに
再建されたものです。
その際には火事に備えて、
敷地内に12か所もの井戸が掘ら
れました。
また屋敷の外壁には、
火に強いしっくいが使われています。
その一方で。
>>しっくい塗りっていう塗り方、
お城みたいな、ただ、こっちの庭
はそういうふうにすると、やっぱ
り部屋全体が暗くなってしまいま
すので、
こうやって開けているわけですけ
れども。
飛び火がね、こういう、
こういうふすまとか障子に来てしまうので、蔵からむしろを持って
きて、
そして前の井戸でぬらして、
濡れむしろにして、こういう軒先
にばっとかけて、
ですからこういう垂木の先には全
部釣り針が。
>>なるほど。
>>さらに、二條陣屋では江戸時
代の生活様式も知ることができま
す。
こちらは江戸時代のトイレ、せっ
ちんを復元したもの。
今の和式トイレとは逆向きに使っ
たそうです。
そのすぐ隣には、当時のお風呂、
湯屋が。
これには江戸時代の最新の機能が
備えられていました。
>>これ、陶板を使ってあるんで
すよ。
それでこういう湯屋で使われてる
陶板としてはこれがたぶん日本、
これや、日本最古のもの。
>>そうなんですか?
>>この湯屋はなんと温度調節も
できたのです。
>>この横のところに釜を置いて、
よく見るとこっちの陶板だけ穴が
開いてるんですよ。
この穴を通して、こっちの釜のほ
うにお湯が循環して、冷めるのを
防いでいたという。
>>すごいですよね。
>>なんか今でいう、
追い炊きに近い機能。
>>そうですね。
>>最後の特徴は、
ストレスの多い長期間の滞在を癒やすくつろぎの空間。
24ある部屋の中には、
小川家のふるさと、
奈良をしのんで作られた春日の間
や、
一面をべんがらで塗った赤壁の間、
さらに2人きりの空間を楽しめる2畳だけの茶室など、こだわりの
部屋の数々が。
そんな中、
大名が長い時間を過ごす書院造り
の大広間には、くつろぐための工
夫が随所に見られます。扉を開け
ると目の前に広がるのは、美しい
庭。
2階まで伸びたもちの木が特徴です。
狭さを感じないですね。
立派なお屋敷にいるような気持ち
になりますね。
>>訴訟ごとを抱えて、ここで寝
泊まりしておられたら、やっぱり
精神的にもね、いろいろ疲れたり、
つらいこともあるでしょうけども、
そういう意味では、
こうして庭を眺めてるだけでも癒
やしになりますよね。
>>確かに。
さらに、
隣には気分転換のため、
能舞台として利用できるお能の間が。
平成に入ってから行われた解体修
理で、
床下は音響効果を高めるために、
中央を深く掘り下げてしっくいで固め、
そこへ向けて4つのかめを置くと