そういうのを見つけて、まず集め
て、
そのときに大体頭の中で設計図をなんとなく描いていって。
>>聞けば、
ことし1月からほぼ毎朝、
この河原で一作品、
石のアートを作り続けているという。
どう見ても、
アンバランスの石の積み方に見えるんだけど。
10分が経過。
普通の人ならいらいらしてやめちゃうと思うんだけど。
>>はい、完成です。
まか不思議なバランスで自立する積み上げた石。
それにしてもすごい集中力ね。
どうやったらそんなにうまく石を積めるの?
>>必ず凹凸があるんですね。
こういう凹凸にこう組み合わせてみたいな感じで。
あとは、やじろべえの感覚でバラ
ンスを取っていくんですね。
あとは、
できるまでやり続けることです。
>>ロックバランシングの手順は、
まず土台作り。そしてその上に石を積み上げると
き、
凹凸に合わせ、
積む角度や位置を微妙に動かし、
石にかかる重心のバランスを見極める。
最後に大きな石を積むことで、
その重みが接着剤になる。
重力ですべての石がしっかりかみ
合うことで、
作品は完成する。
>>こんにちは。
>>おはよう。
いってらっしゃい。
>>池西は毎朝、
同じ場所で石を積んでいるため、
河原ではちょっとした有名人。
>>お名前は存じあげないんですけれども、顔は知ってるっていう
感じで。
>>朝一番の創作活動を終えてから、
ようやく職場へと向かう。
高野川からすぐの所にある、高野整体院。
>>大丈夫ですか、
痛くないですか。>>池西の本職は、
整体院の院長を務める整体師。
現代人の病と向き合い、整体の施術を行っている。
でもどうして整体師が毎日石を積
むのか。
>>ロックバランシングっていう
のが、座禅とかめい想とか、
ああいうのに共通するもんってい
うものが、私、
感じるんですね。
なので仕事する前に心を整えて、
集中力とか高めて、
感覚が鋭くなってくるんで、それが治療にも生かされてるかなと思
います。
>>石を積む芸術は、
世界中で愛されており、
接着剤や道具などを一切使わずに石を積むのが、世界共通のルール。
近年になってから、
ロックバランシングや、
ストーンバランシングと呼ばれる
ようになった。
池西はもともと大阪のホテルに就
職し、
バーテンダーとして働いていた。
その後、
ワーキングホリデーを使い、
海外で仕事をしたり遊んだりと、
自由気ままに生きてきた。
ところが。
>>お酒作る以外、
何もできひんなと思って、もういっぺん、
なんか勉強し直さなあかんなと思
ったんです。
>>自分の将来に不安を感じ、1
2年前、知人の勧めで資格を取り、
整体院を開業。
そして2年前に、
偶然テレビで見たロックバランシ
ングで、
石の芸術に魅了された。
>>普通に、
こういうふうに、まっすぐ積むの
やったら、
おもしろくないと。
かといってちょっと高くとか、
自分のできないことを無理してや
ってしまうと崩れてしまうし、こ
れ、
人生と一緒やんと思ったんですよ。
>>休日の日曜日。
池西の姿は、
鴨川の河原にあった。
>>小さいのみつけた。
ほら。
>>何それ?それな、世界で1個しかないねん
で。