なり遅れているんではないかとい
う、そういう特にヨーロッパから
の批判が強く出ているということ
ですね。
＞＞若一さんがおっしゃったよう
に、
海外のこの目というのにさらされていたのは、まさに検察側だけで
はなくて、こちらなんですけれど
も、裁判所、
東京地方裁判所も実はこの海外の
目というものを非常に気にしてい
たんではないか。
つまり、きょうの異例のこの保釈
につながったのは、
まずは否認をしている事件で保釈を認めるというのは、
これはかなりハードルが高いわけ
ですね。
それから特捜部がやっているよう
な大がかりな事件については、
保釈というのはなかなか認められ
てこなかった経緯があります。
それから、
ここが一番大きな理由ですけれども、
まだゴーン被告の裁判というのは
始まっていないわけですね。
しかも、
その裁判を始めるために準備をする、
この公判前整理手続き、それぞれ
検察側、
弁護側がどんな主張をするのか、
どんな証拠を持っているのかというのをテーブルの上に出して、
これからどういうふうに裁判を進
めていこうかというような手続き
すらまだ始まっていない。
それなのに裁判所は保釈というこ
とを決めた、
じゃあ一体どんな材料を見て保釈したのかということになるんです
けれども、その材料も見ない形で
保釈、
このリスクをなぜ背負わなければ
ならなかったのかというのが、や
はり一つは海外の目というのがあ
ると思います。
そこに目をつけたのがこの弘中弁
護士ですけれども、
じゃあ裁判所も非常に海外からプ
レッシャーかけられている。
じゃあ保釈をしてもらうために、
どういうふうな舞台を整えたらいいのかということを、弁護士さん
は考えた。
そうすると、じゃあ、
監視カメラをつけましょう、
そういう所で生活すれば大丈夫ですね。
インターネットも使えないように
しますよ、
そして海外じゃなくて、
東京の中のもう本当に目と鼻の先に住ませますというような、
これまでにないような条件を提示
することで、
裁判所が保釈を認めやすい条件、
これから裁判を進めていくにあたって、
恩を売ることもできるんじゃない
かというふうなことも背景、
プロ中のプロですから、
いろんなことを考えたうえでの保釈を勝ち取ったということが言え
るんじゃないかと思いますね。
＞＞これまでの保釈請求は証拠隠
滅のおそれがあるとして、
却下されてきたわけなんですけれども、
やはり弁護士が代わったことで、
この戦略が効いたと若一さん、言えるんですかね。
＞＞そうですね。
それと証拠隠滅という物をどの範ちゅうで捉えるかということに関
してですね、日本の司法関係の中
でも最近、相当議論がね、
戦わされてきてですね、実際にじ
ゃあ、
どういう形の証拠隠滅の可能性が
あるのかちゃんと証明せよとかで
すね、そういうことも議論される
中で、
流れとしてはやっぱりこういう形
に向かってたと思うんですね。
ただ、
１つ私、気になるのは、これ、ちょっと山川さんに聞きたいんです
けれども、
新たな容疑で逮捕するという可能性もまだ残ってるんじゃないかと。
＞＞そうですね。
＞＞逮捕直後はルノー、
フランスサイドもですね、
ゴーンさん、
擁護するほうに回りましたけど、
だいぶ勾留日数が長引く中、
フランスの中でもルノーそのもの
がちょっと特別背任の可能性ある
なみたいなことを言い出したりで
すね、いろいろ捜査状況が。変わ
ってくる中で、新たな容疑が出て
きて、
それを特捜にかなり放り込んでく