あっ いらっしゃいませ!
あっ どうも。
<時間や社会にとらわれず[外:583134B86E7D90960F64C5B863196978]
幸福に空腹を満たすとき[外:583134B86E7D90960F64C5B863196978]
つかの間彼は自分勝手になり 自由になる。
誰にも邪魔されず[外:583134B86E7D90960F64C5B863196978]
気を遣わずものを食べるという孤高の行為。
この行為こそが
現代人に平等に与えられた[外:583134B86E7D90960F64C5B863196978]
最高の癒やしと
言えるのである>
あっ すみません やってますか?
ええ やってますよ。
どうぞ どうぞ。
こちら広いですから どうぞ。
あっ すみません はい はい。
どうぞ はい どうぞ奥へ。
あっ すみません。
はい どうぞ~。
はい どうぞ はい。
《なんだかどこか地方に来たみたいだ。
町に1軒の小さな足踏みうどん屋。
いいな~》
《天ぷら カレー 肉 五目野菜。
ホタテ 珍しい。
ここは やはり[外:583134B86E7D90960F64C5B863196978]
ナンバーワンを押さえておくべきか。
麺は 中もり 大もり 大大もり。
うわっ 一気に三倍。
おむすび たまらんな~ その響き。
うめ こんぶ あげ玉ごま…。
ん?
はちみつ梅…おむすび あなどれん》
あぁ いらっしゃいませ。
(扉の開閉音)
木村さん 早いわね。
朝ごはん 食べ損なっちゃってさ。
はい。
肉もりの肉増し大もりで。はい。
あっ 追加で つけ汁カレー。
あっ はい。
え~ 大もりに…。
《つけ汁 追加。
お~ そういうのもあるのか》
あとね 天むすもちょうだい。はい はい はい。
味玉も。
味玉もね はい。
《ならば…》
すみません。あっ はい お決まりですか?
はい どうぞ。
肉もりうどんと五目野菜のつけ汁追加っていうのはできますか?
はい つけ汁は
肉と五目野菜の両方ですね。
麺はどうしますか?
平日は 14時までサービスで大もりまでは[外:583134B86E7D90960F64C5B863196978]
お値段 変わらずですけど。
あ~ じゃあ[外:583134B86E7D90960F64C5B863196978]
中もりでお願いします。
はい はい。
あと あげ玉ごまの
おむすびをいただけますか。
はい 肉はどうしますか?
肉?
あっち。
あ~ じゃあ 肉増し 1.5倍で。
はい はい 味玉はどうしますか?
まだ 6個 残ってますよ。残ってる?
早い者勝ちですよ。
あ~ じゃあ ぜひ 味玉も。はい かしこまりました。
《先着順で
まだ大丈夫と言われちゃうと[外:583134B86E7D90960F64C5B863196978]
つい 頼んでしまうよ》
あ~ いらっしゃいませ。(扉の開く音)
こんにちは~。
2人ね。はい どうぞ。
はい 木村さん 天むすと味玉ね。
おっ はい どうも~!
《うわっ なんじゃ あれ!?
天むすの概念 覆されたぞ。
ごはんによる かき揚げサンド。
いいじゃないか》
はい お待たせしました。
《お~っ 我ながら完璧!
無敵の布陣だ》
いただきます。
《どれどれ まずは ナンバーワンから》
《ほう ほうほう…。
コシが強いというより
麺が がっしりしてる。
でも このでこぼこ麺が
飲み込むときは[外:583134B86E7D90960F64C5B863196978]
つるんとしている》
《う~ん 人力足踏みの底力か》
いらっしゃいませ!
(扉の開閉音)
《あ~ うまっ!
バラ肉が汁に浸ってめちゃくちゃ うまい。
この脂の感じが
また たまらない!》
《うどん 肉 汁