いっぱいいるよ!
(中国語)
《どっちが東南かわからんしどうでもいいや。
仕事終わったし
心置きなく中華街と向き合える。
と思ったら この景色。
猛烈に 腹が減ってきた》
《よし 店を探そう》
《しかし これだけ中華料理ばかりじゃ[外:583134B86E7D90960F64C5B863196978]
目がチカチカして
狙いが全然定まらない》
《う~ん こういう大箱は
1人で行くにはちょっとなぁ》
《大通りをそれて
路地攻めでいくか》
《こういう店のほうが
1人でも落ち着けそうだ。
四川麻婆。
エビチリ。
酢豚。
う~ん 押し寄せる情報量に判断力がマヒしそうだ。
空腹に負けて 適当な店で妥協して
後悔したくない。
よ~し!》
《ここは持久戦覚悟で納得いく店を見つけるぞ》
《ん? この店はどうだろう?》
《なになに? チンジャオにパイコー麺。
うお~ このクリーム煮。
そして フカヒレご飯。
う~ん 揺さぶってくるなぁ。
おっ あっちの路地もにおうな》
《台湾めし 思い出すなぁ》
《牛バラカレーか。
中華カレーの手もあるな。
それ1つで完結するし。
う~ん。
ありゃ? ここ さっき歩いた。
中華大迷宮に迷い込んだか?
えっ まだ5分も経ってない。
粘ろう。
あぁ~ また大通りに出ちゃった。
香港 上海 台湾 北京。
人口10億のバリエーションを見せ付けられているようで[外:583134B86E7D90960F64C5B863196978]
迷いだしたら 果てしがないぞ…。
どうする? 俺…。
今の俺が食うべきものは
なんだ?》
《あら?
中華街 出ちゃったか?
う~ん めげそうだ…》
《北京ダックも王道だよな。
でも 並んでる》
《うん? 一応チェック…》
《うわ ちょっと なんかくるねぇ。
このエビワンタンもうまそう…》
《何? 釜飯?
中華で釜飯?
そんなのあるんだ。
これはちょいと気になりますですよ》
は~い お待たせいたしました…。
《店内の雰囲気も 俺好み。
ひとり飯によさげなカウンター。
よしっ中華釜飯にかけてみよう》
はい いらっしゃいませ。
はい ビーフンの醤油ソースかけとピータンの紅ショウガぞえです。
《ピータン紅ショウガ?》
こちらでいいですか?あっ はい。
うん ピータンに紅ショウガって合うね。
うん 合う 合う なんか意外。
《へぇ… うん?》
はい 丸鶏の塩蒸しです。ありがとうございます。
《おぉ 鶏! すごい数。
あれが丸鶏…》
はい お水と…。
どうぞ メニューです はい。
《えっと 迷わされる前に…。
釜飯 釜飯 釜飯…。
あっ 海老雲呑麺。
えっと… あれ? 釜飯がない。
おいおい
表の看板にあったのに…。
えぇ?
おぉ あれだ あったぞ》
《あれ こっちも釜飯。
うん? うん? うん?》
すみません。
はい。
釜飯は1から5まで
全部頼めるんですか?
はい 大丈夫ですよ
どれにしますか?
あっ ちょっと待ってください。
はい ごゆっくりどうぞ。
《丸鶏を頼むとすると
2は消える。
3も海老雲呑があるので パス。
4の生たまごとひき肉ってのもいいが…。
やはり 腸詰め干し肉のほうが
いかにも中華だ うん》
《センターの釜飯が決まれば