よると。
>>だから、病院のその院長の発
言というのが、
その今回の患者さんの死というも
のに対して、どういうふうな認識
を持ってるのかって、ちょっと私
たちの感覚からすると、
少しかけ離れてるような、
なぜこんな認識になるのかということを解明してゆく作業にもなる
わけですけれども。
じゃあ、警察の捜査はどこから始まるのかと、大事なところは、こ
の2点だと思います。
1つは、
まずは首謀者、
もし殺人事件ということになれば、首謀したのは誰かということです
ね。
それは病院の中の院長をはじめ、医師であるとか、看護師、スタッ
フのまずは、
人間関係を洗い出していく作業というのが必要になってきます。
一つ一つの関係性、誰かが指示を
して計画をしたのか、あるいは、
誰が実行をしたのかということが、
本当にあったのかどうかということを明らかにするために、人間関
係の洗い出し、もしかしたら背後
に別の外部の人がいるかもしれな
い、
ここも含めて非常に時間のかかる捜査になるはずなんですね。
そして、今回の凶器というのは、
熱中症という病気なんですね。
つまり、暑さであるとか、湿度で
あるとか、
そういう環境を作り出して、
それを凶器に使ったということがあるんではないかということを、
警察は今、証明しようとしている。
ですから、
殺人容疑という重い容疑を使って、
いち早く強制捜査、家宅捜索をして、書類、
あるいはカルテ、
こういったものを証拠隠滅をされないうちに、まず押収をするとい
う作業から入ってるわけですね。
>>そのなんて言いますか、受け皿といいますか、若一さん、
受け皿となる病院が少なくなって
きている中で、こういう事件が起
きるっていうのは、よりなんてい
うか、
事の重大性というか、何かを意味
してるような気がするんですが。
>>そうですね。それとまあ、一
般論で言いますと、
こういう事件が起こったときに、
まず容疑対象となるのは、
業務上過失致死というのが普通の
流れですから、
それをいきなり殺人ということで、
警察は動いてるわけですから、
それもかなり殺人の専門部隊を投
入して捜査を始めてますから、
本当に熱中症で亡くなったのかど
うかということも含めて、
意外な展開になる可能性は十分あ
ると思いますね。
>>ですから、
本当にエアコン、
それから熱中症、もうそこで決ま
っているように見えますけど、実
はまだまだ、分かっていないこと
がある。
じゃあ、それを明らかにするため
に、
このことが大事になりますね。
遺体は語るということば。
これは警察官に取材をしていると、
よく聞く話、刑事から聞く話です
けど、これ、何かというと、遺体
を調べていくと、
その人に、
被害者にかけられた殺意であるとか、
死因っていうのが分かってくるん
だということですね。
つまり今回ですと、治療、
どういうふうに、亡くなる直前まで、どんな治療を受けていたのか
ということは、遺体を調べれば見
えてくるわけですね。
適切な治療が行われていたのかど
うか。
それから血圧や脈拍というのは当
然、
朝晩、丁寧に調べられていたはず
ですから、
突然死ではなくて徐々に衰弱して
いってるはずですから、こういう
ものは実際、どういうふうに行わ
れていたのか、
それから食事はしっかり与えられ
ていたのかということ、それから、
外傷については、
何か首を絞められたり、そういうことっていうのは、
形跡があるのかどうかということ
を、この遺体を丁寧に調べていく、
これから司法解剖行われるんです