>>うわっ、
まさにボンドが置いてますね。
明治時代、
薬剤などを販売する店舗だった場
所は、現在、
関連会社が事務所として利用して
います。
そこで出会ったのが。
>>あっ、
あの小西家の。
ひょっとしたら、小西家の、
こちらの当主であられますか。
ああ、どうも、
どうも。
>>わざわざお越しくださったん
ですか?
>>いや、ここで働いてますから。
>>そうなんですね。
>>子どものころからいてますか
らね。
>>そうなんですね。
こちらは50年前までここで暮ら
していた、小西創業家の今の当主、
小西哲夫さん。
>>三越がすぐこっちにありましたよね。
>>遊び場所でした。
>>三越が遊び場所。
>>三越って三越百貨店?
>>そう。
>>その隣に?
>>この堺筋が、当時は大阪のメ
インストリートですから、もう大
阪のど真ん中、中心地です。
当時としても、
これだけ壮大な町屋っていうのは、あまりなかったですよね。
>>あまりなかったですね。
>>そんな哲夫さんが生まれたころにはもう置いてあったという、
こちらの大きな金庫。
おー。
>>すごいですね。
扉の厚さ。
>>うわー。
さらにもう一つ。
中からずらっと資料がありますね。
>>そうですね。
>>こういうね、
きりだんすですよね、
中はね。
小西さんは昔から、
この金庫ご存じでした?
>>子どものころからありました
から。
>>お金、入っているときの記憶
あります?
>>ないですけれどもね、聞くと
ころでは80億円ぐらいね、
金庫の中に閉じ込めたら開かなくて、
3日ほどいたことありましたよね。
>>えーっ!すみません、もうい
っぺん。
>>ちょっと理解が追いつかない。
>>続いて会社兼住居として、
小西家の人々と従業員の方々が暮らしていた居住スペースを案内し
ていただきます。
>>うわー。
>>ちょっとやっぱり低いんです
ね、入り口は。
>>おお、この吹き抜け。
>>え?天井が高い。
>>すごいですね。
ちょっとありえないはりですね、
町屋では。
>>こんな太さの木材ありますか。
>>なかなか取れないんじゃない
ですかね。
工事の着工から3年かけたってい
うふうにいわれていましたので、
その間にいろんな所から、優れた
材を集めたりとか、そういうこと
もしてたんだと思うんですね。
>>こちらが台所ですね。
>>立派な台所ですね、ここ。
最盛期には、
50人以上が暮らしていたという
旧小西家住宅。
かまどの大きさが当時の店の規模
を物語っています。
敷地内にある蔵には、現在、
ボンドの関連資材が保管されていますが、
かつてはこの蔵に通じるある驚く
べきものがあったのです。
>>昔は実は、
この蔵から荷物を運び出しやすいように、
ここにトロッコが実は通ってまし
て。
今はちょっともうないんですけど。
>>トロッコが。
じゃあちゃんとレールが設営して
あって?
>>そうです。