に。
若者が犯行グループに取り込まれ
る実態とは。
特殊詐欺被害の最前線をゲキ追し
た。
大阪府阪南市に住む８０代の女性。
去年９月、
デパートの店員を名乗る男から、
クレジットカードが不正に使われているとの電話を受けた。
＞＞あなたの名前のＪＣＢカード
を使って買い物しようとしている
女性がいるって。
なんか１６万か何がしかのバッグを買おうとしたんですって。
そんなん持ってないって言ったん
です。
こういうことはよくあることなん
で、こちらとしてはその協会に届
けますって。
＞＞翌日には、
銀行協会職員を名乗る男からも電
話が。
＞＞口座番号と暗証番号の情報が
漏れているため、
すぐにキャッシュカードを作り替
える必要があります。
今から協会の者がご自宅まで取り
に伺いますので。
＞＞電話の最中、
自宅には男の同僚だという細身の男が現れた。
＞＞２０歳そこそこでね、あんま
り背は高くなくて、
ほんまに細身のなよっとした子で、
上下黒のスーツ着て、
マスクしてた。
ほんで、かばん持ってたんです。自分から名乗ってね、何ですって
言って。
で、
お電話あったと思うんですけれど
も、伺いましたって言うて、
ていねいにことば言うてたんで。
＞＞男のことばを信じた女性は、
キャッシュカードを渡したうえ、
暗証番号まで伝えてしまったという。
女性のカードからは、その直後、
２０万円が引き出されていた。
特殊詐欺被害は、
大阪でも過去最悪の水準が続いていて、
去年１年間の被害件数は、１６０
０件を超えた。
女性の被害のように、
百貨店の店員などを装い、
キャッシュカードを受け取る手渡
し型は、
去年の夏以降急増し、
前年のおよそ５倍の５００件以上に上る。
特殊詐欺グループは、
現金などを受け取る受け子役と、
電話をかけるかけ子役、
さらに指示役などから構成され、
上層部と実行役が直接接触するこ
とはほとんどないという。
警察は特殊詐欺の拠点を摘発する
などし、
グループの主犯を突き止める突き
上げ捜査を進めているが、多くは
受け子など、
末端構成員の検挙にとどまっているのが実情だ。
＞＞よろしくお願いします。
＞＞失礼します。
＞＞今回、
取材班は受け子として特殊詐欺に関わった少年に、
直接話を聞くことができた。
＞＞初めは普通に飲食業、
バーなんですけど、その経営をし
ている人に、
一緒に働いていて、
こういう仕事がある、
詐欺の仕事があって、
受け取るだけっていうのを言われて、自分でも行ってみようかなっ
て思ったのがきっかけですね。
＞＞現在、
大阪府茨木市のなにわ少年院に入
所している。
１９歳だった去年、知り合いから
の誘いで、
特殊詐欺に手を染めてしまったと
いう。
＞＞普通の仕事をしていれば、
例えば現場とかであれば１か月働いて大体２０ですけど、
僕が行った例でいえば、
たった数分で２０万円。
その頑張って現場で働いて、１か
月２０万じゃなくて、
たった数分で２０万稼げてしまう。
ものすごく楽。
だからそっちのほうに流れてしま
うっていうのは。
＞＞少年の携帯電話には、
見ず知らずの指示役から連絡が入り、
指定された場所に向かうシステム