能力を持たせるというもの。
シンクレア教授が行った研究は
iPS細胞の製作過程で現れる
4つのたんぱく質のうち
発がんリスクのあるものを除いた
3つのたんぱく質によって
細胞を若い状態に
回復させるというものです。
その結果視神経を損傷したマウスの
神経細胞が再生し
視力が回復したといいます。
≫視神経は
脳に直接つながっている中枢神経の一部で
運動神経などの
末しょう神経に比べ
再生力が弱く
いったん損傷を受けると
回復が難しいとされています。
しかしシンクレア教授の研究では…。
≫シンクレア教授は
アメリカ「タイム」誌の
世界で最も影響力のある
100人や
医療におけるトップ50人の
1人にも選ばれている
老化研究の第一人者。
彼の著書
「LIFESPAN:
老いなき世界」は
全米でベストセラーとなり
世界20か国以上で刊行されています。
≫シンクレア教授は
年を取り老いていくことは
自然で避けられないものという
考えではなく
老化は病気であると
捉えるべきだと主張します。
≫老化によって引き起こされる
病気からの回復を
促す可能性を秘めているという
シンクレア教授の研究。
特に認知症などの
効果的な治療法のない分野で
加齢や病気によって
機能しなくなった臓器や組織を
若返らせることができるのではと
シンクレア教授は言います。
≫世界中で進む高齢化に伴い
医療費も年々増加傾向にあります。
世界五大医学雑誌の1つ
「ランセット」によると
2014年に
9兆2100億ドルだった
全世界の医療費は
2040年にはおよそ2.6倍
24兆2400億ドルに達すると
推計されています。
≫老化を病気と捉え
老化を克服する道を模索する
シンクレア教授。
玉川≫ということで去年、この本を読んで
どうしてもインタビューしたくて
それでインタビューさせていただいたんですけどね。
根本的に
僕がなるほどと思ったことは
私たち、遺伝子が私たちの生命を
決めてるわけですけども
遺伝子の中に
老化させる遺伝子というのは
ないというんですよ。
つまり、若く保つための遺伝子がだんだん色々な理由で
働かなくなることによって
老化してしまう。
ということであれば
今、技術が進んできて
その遺伝子を働かせてやれば
いいんじゃないかという
そういうことなんですね。
そのために色んな物質が候補としてあるし
最終的には、先ほど
マウスの実験であったような
遺伝子を導入させてやる
ということをすれば
実際に
若返りが可能であるということが
これ、わかった
ということなんですよ。
だから、ある種、我々は
老化は仕方ないことだと思ってたけど
どうも老化は病気と捉えても
いいんじゃないかということが
このシンクレアさんたちの
考え方なんですね。
これ、どうですか?
高木さん。
羽鳥≫どうでした?今のお話。
高木さん。
高木≫難しい…どうかな。
例えば終末期医療のお金が減ってとか
苦しむ時間が短くてというのは