て、聞いてます。
◆マジで!?
ご主人が、自分で歌っていると、
自分のために歌ってくれていると
思っているけれども、本当は、
彼女の心を反映したメロディーじ
ゃないんですか。
◆いや、
私を彼女という鏡を通じて、
見てるというか、聞いているかも
しれませんね。
◆物すごい、きょうは機嫌が悪い、
ハッハホロホロリ~とか、
というときに、何歌ってるねん、
こいつって。
それはならへんでしょうね。
◆機嫌よさそうと思わへんの?
◆思わない?
◆それはないです。
◆さすが芸術家は違うな。
◆表面的なところだけじゃなくて。
◆円さんも芸術家やからね。
◆そうですよ。
◆昔、当たった曲、ありましたや
ん。
◆“昔”言うな!
「となりの人間国宝さん」に認定させていただきますわ。
いやあ、すごい。
穏やかなメロディーで。僕まで気持ちがふわっとしました。
◆リスペクトし合えるからこそ、
人生を一緒に歩んでいける。強い信頼関係で結ばれた
生徒と先生は、
愛もメロディーも
自由に表現し続けます。
◆だから、夫婦になっても
アーティストとしての刺激であっ
たり、
それからライバル心であったりと
か、
そういったものは余計密になって
るんですね。
◆一番、いつも厳しい批評家がい
つも家のそばにいてると。
◆今まで先生と生徒の関係やった
のが、
いつの間にか一緒になって、
今度は逆転したりするわけですね
?
◆ほとんどもう逆転状態やな。
◆今は同志みたいなところもある
かもしれませんね。
◆すばらしや!
◆ということで、
ご主人が、
もりたこうたろうさんでいらっしゃいまして、
奥様はもりたいよしこさんといい
まして、
要するにアーティストネームを持
っておられるんですけれども、
即興で、この人はこんな感じやと
いうのを、
歌うんですけども、どちらかとい
うと
高尚な、クラシック系の
だからポップスとかロック系統とか、
いろんなジャンルを覚えると広が
るように思ったんですけど、
そんなに本気で言うほどのもので
もないですけど、
ただ、そうやると、
作為的になっちゃうんですよ。
彼女はもう言うたら一つの楽器で
すから、
そういうふうな作為的なものはな
いんですね。
感じたままを表現する。
どうですか。
奥様がアーティストでね、こうい
うふうな、毎日歌っておられて、
寝る前に枕元で毎晩、歌われたら。◆ちょっと、
できたら
15分ぐらいでおさめてほしいな
と…。
◆1時間半。
◆歌手のコンサートやん。
◆1時間半じゃないでしょう?
毎日、合わせて
耳元で1時間半やったら、寝不足
になるわ。
死んでまうわ、ほんま!
奥様のほうも
要するに、美術の先生。
ご主人も美術の先生。
だから同じアーティストで、
先生と教え子になるということなんですけれども、
ご主人はとにかく、アートという
のは、ものを表現することが
第一歩やと。
とにかくものを表現することが、
大切なんだということで、