途中で
もうやめようとかなかったですか。◆そのころはやり始めたときで、
必死やったからね。何とか
社員の給料も払わないとあかんし、
何とか維持せなあかんということで。必死で。
◆その間、
結局は子供に食べさせてもらってたということですか。
◆そういうことやね。
食べさせてもらってたね。
◆子供に食べさせてもうてたって
…。
娘さん、幾つやったんですか。
◆５年生。
◆５年生？
１０歳。
１１歳や。
１１歳の娘に…。
◆会社で事務員をしている娘さん、専務として社長を支える長男さん、
ご家族に話を聞くことに。
◆皆さん、
この会社で。
娘さんは結婚してるの？
◆春ですね。◆それはそれは。
お幾つでいらっしゃいますの？
◆３６。
◆うまいことやりましたね。
遊ぶだけ遊んでね。
やっぱり一番苦しかったときは、
お母さんに少しずつ、やってたん？
◆はい。
◆わかってたな。
金がないことは。
◆はい。
何か、足しにしてとか言うてやる
の？
それはわかるわ。
問題は、もらうほうや。
子供からお年玉を取るというその
お母さんの気持ちというのは
どういう気持ち？
◆その言葉はちょっと違いますね。◆いただくというか。
足しにするというか…。
◆私は知らんかったから、
◆そうか。
◆えらい事しとったなということ
に気がついてね。
◆ということは、言うたら
この会社があるのは、
娘のお年玉のおかげみたいなもんやな。
◆そうやな。
そんな感じやね。
◆だから“陰の会長”なんです。
◆でも、絶対負けない人やから。そこまで…。
◆負けない人って
負ける人、ようさんおるねんで。
◆おるけども、何かやっぱりあり
ましたね。
大丈夫やという気持ちは。
◆この人やったらやるやろという。
◆そうですね。
◆どうですか。
家族に感謝みたいな気持ちはあり
ます？
◆そうですね。
ふだん、全然言ったことないけど、
感謝してますね。
◆もし言うとしたら、言うてみて
ください。
ふだん言えへんのでしょう？
◆ふだんは言えへん。
◆それはあかん。
それやったら、ええ機会ですから、今までの苦労を…。
奥さん。笑うてんと真面目に聞けよ。
ちょっと待って。
言うときに
ちょっとしたＢＧＭが欲しいか、
オンエアのとき。
ＢＧＭが欲しいか…。
そのまま生がええか、
どっちですか？
◆入れる？
２５年間、
めちゃめちゃ苦労をかけましたけど、
どうもありがとうございました。
これから絶対に家族みんな、
社員も含めて幸せになれるように
頑張りたいと思います。よろしくお願いします。
◆もうひと花もふた花も
咲かせていただきたいと思います。◆ゴルフだけ、行かせてください。
◆奥さん、
今、感動してはったんや。◆そうやな。
◆要らんこと、言わんでいいのに
ね。
娘さんから何か一言あります？
あなた結婚するんでしょう？
ついでに言ってください。
お父さんとお母さんに言おう。
ついでやから。
◆私、２回目の結婚なんです…。
◆あのね…、