三菱重工業の控訴を棄却。
１審と同様に合わせておよそ４７
００万円の支払いを命じました。
そもそも日韓両国は、
１９６５年の請求権協定で、
賠償問題の最終的な解決を確認し
ています。
この立場から、
一連の判決に強く反発する日本政府。
＞＞今般の判決は、
国際法に照らしてありえない判断であります。
日本政府としては、
きぜんと対応してまいります。
＞＞一方、
韓国のムン・ジェイン大統領は。
日韓関係を揺るがす、韓国の司法
判断。
およそ３０年にわたり、
韓国政治を研究する、神戸大学の木村教授は。
＞＞これだけ雰囲気が悪い、
特に日本側も、
これだけ雰囲気が悪いというのは、
初めてかなと、
それぐらい悪いっていうふうには
認識で思っています。
＞＞一連の判決について、韓国の
最高裁は、
日本の植民地支配などの不法行為
を前提とした慰謝料請求は、
請求権協定の適用対象には含まれ
ないと判断しています。
この点について、
木村教授は。
＞＞慰謝料って、
相続の対象なんですよね。
ですから、
慰謝料請求権がもともとの２０００万人残っていると。
そうすると、
その子どもにも慰謝料請求権はあるわけですから、韓国、今、
人口、
今５０００万人いますから、５０００万人全員に、慰謝料請求権が
ある。それぐらい決定的で、
もうここから先、
誰も答えを見つけようがないよう
な状態になってしまったっていう
意味では、本当に影響大きいと思
います。
＞＞今後、国際司法裁判所への提
訴も検討している日本政府。
＞＞仮に裁判しますよね、国際裁
判。
徴用工だけ裁判するということは
まずないですよね。
問われているのは、請求権協定の
解釈だから、当然、
そこには慰安婦が入るのかという
問題も入るわけですよ。
慰安婦問題に関しては、
実際には日本に対する風当たり、
ものすごい強いわけですね、
国際社会での。そうすると、場合によっては、
徴用工問題では勝っても、
慰安婦問題だけ負ける可能性だってあるわけですよ。
そういうリスクがある行為に、本
当に日本人はやるのかと。
＞＞元徴用工を巡り、ますます冷
え込む日韓関係。
事態を好転させる手だてはあるの
か。
そもそも、問題の背景はどこに。
ヤマカワ目線で浮き彫りにします。
＞＞なぜこんなにもこじれるんで
しょうか。
＞＞戦後、
日本と韓国が新しい関係を作ろうというふうに始めたその出発点に、
実は大きな問題が残っていたんで
すね。
その出発点というのは、
この１９６５年の日韓請求権協定。これ、
ＶＴＲにも出てきましたけれども、
日本と韓国の政府が完全に一致をして、
完全かつ最終的に、
さまざまな戦時中にあった問題についてはもう解決をしたというふ
うにいっている。この１９６５年
というのは、
東京オリンピックのよくとしで、
日本はオリンピックを成功させて、
もうまさに戦後処理を早く終えた
い。
韓国側は、
早く朝鮮戦争の傷痕から早く復活を果たして経済発展していきたい
ということで、お互いにやはり急
いでこの協定を結びたいというよ
うな意図が当時あったと思うんで
すね。
その中でこの協定、お互いに納得
したはずの協定、あとで問題が起
きるはずのなかった協定なんです
けど、徴用工の問題で、
裁判が立て続けに起き始めると。