れる横穴。
この地の岩盤が、
軟らかく加工しやすい凝灰岩だったため、
丘陵の斜面に数多くの穴が掘られ
たと考えられています。
横穴が初めて見つかったのは、１
９１１年。
その後、調査が進み、
広範囲に及んでいることが判明します。
そして１９９２年、
誰もが気軽に歴史に触れられる公園として整備されました。
住宅地に隣接する公園の敷地面積
は、
およそ３万６０００平方メートル。
近くの住民は、
生活道としても利用しています。
ここもこの横穴の石室ですか。
＞＞そうなんです、
そうなんです。
＞＞勝手に入って、事故なんかが
あったらだめなんで、
ちゃんとこういう具合に入れない
管理してあるんですが。
＞＞むちゃくちゃ貴重な文化財で
すよね。
＞＞そうですよ、関西でこれだけ
まとまった横穴が見られるのは、
ここしかありません。
＞＞年に２回一般公開を行ってい
て、個人で見学することができま
す。
歩くのも気持ちいいですね、お散
歩がてら。
今のところ、すみません、若一さ
ん、
私ちょっと、
横穴に深く入り込めてないんですけど、お散歩道を楽しんでます。
＞＞ちょっとアプローチにかかる
のは分かっていますので、ちゃん
とセッティングをしてますので。
＞＞そうですよね。
ということで、
横穴の謎から意外な出土品まで公園の見どころをご紹介。
まずは貴重な線刻壁画が残る横穴。
＞＞この中にちょっと入ってみま
しょうか。
＞＞えっ？
入れるんですか。
＞＞入れます。＞＞うわー。
ふだんは閉ざされている横穴の内
部を今回は特別に見せていただき
ます。
案内してくださるのは、
公園を管理する桑野さんです。
果たしてその内部とは。
結構かがまないとは入れないけど、
奥は広そうですね。
＞＞そうですね。
あっ、頭を打った。＞＞大丈夫ですか。
あっ、
やっ、待って、うわうわうわ、すごい。
入り口は狭いけど、
中入ったら広い。＞＞ここに、被葬者を置いてたと。
この横穴でしたら何体ぐらい？
＞＞大体３人から４人くらいは十
分に埋葬できると思います。
＞＞そんなにですか。
内部は縦横、
ともに３メートルほどの空間。
くわやちょうななどを使って掘ら
れた穴の中に、数人の遺体が安置
されていたと考えいます。
入って手前から墓道、ひつぎを運ぶための道、せん道、
そしてひつぎを安置する部屋、
玄室という仕組みになっています。＞＞ほらほら、後ろ見てごらん。
もう人工的に引かれた線だと明ら
かに分かりますでしょう。
＞＞そうですね、これ、
顔じゃないですか。＞＞そうですね。
＞＞これが線刻画ですね。
何かとがったもので彫り込んだ。
＞＞これ、すごいですね。かなり。
＞＞ここに１つ船の絵が。
＞＞これ、
これ有名ですね。これ有名。
＞＞あーっ！
＞＞ここの人が船に乗ってるのか、操ってるのか。
死者の霊魂がこれに乗ってあの世
の世界に旅立っていく、
その乗り物ということで、
船が描かれているんじゃないかといわれています。
＞＞こちらが壁に彫られた線刻壁
画。
船や人、鳥などが描かれていて、
公園の中にある横穴のうち、
２７基で見つかっています。
死者を死後の世界へと導く様子を描いたといわれています。
どれくらいの身分の方がこういう
所に入ったんですか？
＞＞大体は副葬品の豪華さとかで、