>>それは納豆だから。
>>記憶はなくなっても感情は残
る。
松井さんはこの考えのもと、
怒るのではなく、
穏やかな時間を共に過ごそうと心
がけています。
散歩に出る際も必ず付き添うよう
にしていますが、
少しでも目を離すと、
はぐれてしまうこともあるといいます。
これまで6回ほど行方不明になり
ました。
>>これがね、GPS端末。
必ずここに入れてね、彼女がこれを、
外出ていくときに必ず持っていく
ようにしてるから、もしかのとき
に、
これがないと捜せないので。
>>介護を続ける松井さん。
神戸市の改正案については。
>>例えば、
火災および交通事故ですね、
そういったことがないように、
われわれも努力するんですけど、
それがどういう、
いくら気をつけてもそういうことがあったときに、
やっぱり安心感というのはありま
すね。
>>今回、
この制度が生まれる一つのきっかけになったのは、
愛知県大府市で起きた事故でした。
11年前、
認知症の男性が、
妻がうたたねをしている隙に自宅を出て、はいかい。
JR東海の電車にはねられ死亡し
ました。
JR東海は、
事故によって振り替え輸送の費用などがかかったとして、介護して
いた妻と、離れて暮らしていた長
男に対し、
およそ720万円の損害賠償を求
めて、裁判を起こしたのです。
介護していた家族の責任を問う裁
判。
1審、2審は家族に支払いを命じ
ましたが、
このままでは認知症患者を閉じ込
めるしかないのかと、多くの人が
声を上げ、
波紋を呼びました。
その後迎えた最高裁判決では、
介護の実態が考慮され、
家族に賠償責任はないと、
逆転の判決が下されました。しかし同時に、
事故の被害者が救済されないとい
う新たな懸念も生まれたのです。
当時、JR東海から提訴され、
裁判を戦った息子の高井隆一さんは判決をこう振り返ります。
>>認知症の家族が責任を問われ
ないことになった、
この点では、
大変大きな前進だったと思うんですが、一方、
被害を受けられた方の救済をどう
するのかという問題は、
置き去りになってしまったという
ことだと思います。
>>そんな中、
神戸市は今回の条例で、
国に先駆けて認知症患者の支援だ
けではなく、
事故の被害者の救済にも踏み切っ
た形です。
>>できれば国の段階でやってほ
しかったというのが本音でござい
ましたけれども。
熱心な、
認知症に対して施策が進んでいる
市から、
こういうような取り組みが、
少しずつ進んできたというのは、
大きな一歩ではないかなというふ
うには、評価をしておりました。
>>この制度の財源について、市
は、
市民に薄く広く負担をと呼びかけ、
市民税を1人当たり年に400円上乗せして賄うことにしました。
>>400円でね、
そうやって対策できるんであればね、いいんじゃないですか。
>>認知症ってやっぱり防げるも
のではないですし、
本人も家族とかも、
全然予期せぬことが起こったりすると思うので、そういうものがあ
れば、何かあったときにやっぱり
みんなお互い、
助けられるんじゃないかなという
のはありますけど。
>>本来、
国でやっていただきたいと思っています。
ぜひ神戸市の取り組みを参考にし